あなたが1日に処理するメールの数は何件ですか
出勤すると、まずメールチェックに1~2時間かける人も少なくないでしょう。
私自身、メールの整理に1日のうちで、平均して朝に2~3時間、昼食後に1時間、帰る前に30分ほどかかっていた時期があります。 さすがにウンザリして「今日はメールだけで1日が終わった」と嘆く日も多くありました。
自分の業務に欠かすことのできない内容のメールのみであれば、ここまでの不満はありません。ひたすらやるしかないということになります。
でも、そうではないから悲劇なのです。実際は自分の仕事に直接必要ではない、ある意味無関係なメールが多いわけです。 いわゆる“CC に巻き込まれた” 状態です。
たしかに、私もその案件やチームに関わりがあるのは事実です。
しかし、きちんと内容のまとまったメールから、多くはその後に付随して発生する単なる会話のやり取りのようなチェーンメールまで、すべてのやり取りがCC メールとして自分の受信箱に送られ続ける煩雑さは、ほかの仕事で忙しい時期など、悲鳴を上げたくなるほどです。
とはいえ、ひとつ前のやり取りまでは無関係でも、今届いたメールは、急に自分にも関係が出てきたかもしれない。私に対して何か質問されていたり、何らかのアクションを求められている可能性もある。それは中身を読んでみるまで判別不能です。
当然、無視することはできません。実際に大半は無関係のやり取りであっても、です。
抜け出せない“CCメール地獄”
さらに悲劇なのは、一旦CC に巻き込まれたが最後、当該メールのやり取りが終息するまでCC メールは延々と届き続けるのです。結果として、1日に100通、200通、300通と来る新規メールに目を通す作業に追われるのです。
「必要な当事者同士だけでやり取りしてほしい」 真っ当な意見です。同時に、日本の職場ではなかなか通りにくい正論です。
何しろZoom の画面にさえ上座下座を求めて、役職に合わせて表示位置を変えてほしいという不毛な要望が出るビジネス環境です。
関係がありそうな人、あとでうるさそうな人はとりあえず漏れなくCC に入れて、「本件についてご意見賜れましたら」という姿勢を示さないと、あとで「俺は聞いてないぞ、そんな話」会議やミーティングは、それだけでは生産性が低い時間です。
そこで決められたプランや約束事、明らかになった改善点などを実務に落とし込んで、仕事の改善につながったり、成果物や新たなサービスが生まれたりして、初めて会社の業績にプラスになります。
その視点で考えるなら、会議の時間は短いほうがコストパフォーマンスがいいのは自明の理です。
もちろん、徹底して議論してコンセンサスを取ることが無駄な仕事とはいいませんが、どれだけ付加価値の高い仕事なのかは、意識したほうがいいと思います。
報告書を読み合わせるだけの会議や、定例化しているがために開催している不要不急の会議が減れば、そこに付随する無駄な作業も軽減できるのです。
会議やメールにまつわる多くの無駄についてお話ししてきました。それでは、残業、在宅勤務・テレワークではどうでしょうか。次回、時間に軸をおいた評価方法について着目します。
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