チームで仕事をする時代に必要なワークマネジメントとは?

 2024.08.27  ワークマネジメント オンライン編集部

「ワークマネジメント」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。聞いたことがあっても意味まではわからないという方もいらっしゃるかもしれません。そこでこの記事では、ワークマネジメントとは何か、どうやって行うのかなど、ワークマネジメントの特徴をご紹介します。

チームで仕事をする時代に必要なワークマネジメントとは?

ワークマネジメントとは

ワークマネジメントとは、文字通り「仕事の計画、管理」を意味します。仕事の管理というと個人のタスク管理が思い浮かぶかもしれませんが、プロジェクトやチームごとの目標や進捗などの管理をすることもワークマネジメントに該当します。

テクノロジーが発達し、営業・マーケティング・開発など、さまざまな業種が垣根を超えてプロジェクトを組むことが多くなっている現在、チームをまたいで仕事を計画し、管理していくことは今後も増えていくと考えられます。

ワークマネジメントとピープルマネジメントの違い

ワークマネジメントと混同しがちな概念として、「ピープルマネジメント」が挙げられます。ピープル(People)とは「人々」をあらわす英語です。この単語が示す通り、「仕事の管理」を重視するワークマネジメントに対し、ピープルマネジメントでは「人の管理」を重視します。

具体的には、対話やフィードバックなどを通してチームメンバー個々人のモチベーションやエンゲージメント向上を促進し、その結果として成果の最大化を図るのがピープルマネジメントの手法です。ワークマネジメントもピープルマネジメントも、タスク管理ツールを利用すると効果的です。

ワークマネジメントが必要な理由

では、なぜワークマネジメントが必要とされているのでしょうか。

人手不足・働き方改革の影響

日本では現在、生産年齢人口(15~64歳)の減少によって人手不足が問題となっている一方で、働き方改革によって残業時間の削減や有給休暇の積極的な取得が推奨されている状況です。つまり、人手不足の穴を埋めるためには個々人の長時間労働に頼るのではなく、業務効率化をすることが重要になっています。

ワークマネジメントは、この業務効率化を実現するための一手段です。たとえば、「仕事のための仕事」が発生し、貴重な労力と時間を浪費してしまっている企業は少なくありません。ワークマネジメントによって、こうした無駄を省けば、人材をより効率的に活用できます。

チーム・個人のタスクの明確化

チームでひとつの仕事に取り組むときには、誰がどの作業をするのか分担しなければなりません。うまく分担できていないと、作業が二度手間になるなどして、時間のロスにつながります。また、チームによるプロジェクトでは、一人の作業の進行度によってほかの社員の業務内容も変わってくるため、常に連絡を取り合うことも必要です。

さらに、並行して複数のタスクを抱えることもあるため、チーム全体と個人の両面でタスクを明確化しておくことが求められます。このようにチームで仕事をするうえで、自分が今すべき仕事は何か明確にし、仕事に集中するために必要なのがワークマネジメントです。

オンラインでのチームワークの増加

コロナ禍や働き方改革をきっかけに、リモートワークなどオンラインでのチームワークが増加していることもワークマネジメントが必要とされている理由です。リモートワークでは、チームメンバーが別々の場所で働くため、管理者が業務プロセスを目視で確認することができません。また、コミュニケーションが希薄化し、チームで連携が取りにくくなるのも課題です。

そのため、リモートワークを運用する際には、チームや個人のタスクの進捗状況や課題を共有し、スムーズに連携するための仕組みを作ることが求められます。そこで役立つのが、タスク管理ツールなどを利用してワークマネジメントを実施することです。システム上で個々人のタスクの割り振りや進捗状況の確認、チャットなどによるコミュニケーションを行うことで、リモートでもチームの管理や連携がしやすくなります。

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ワークマネジメントの内容

ワークマネジメントでは具体的にどのようなことを管理するのでしょうか。

プロジェクト管理

プロジェクト管理とは、プロジェクトを成功させるために必要な管理業務全般を指す包括的な概念です。ここにはプロジェクトの目的を完遂するための計画の策定から、人材やコスト、ツール、スケジュール、品質の管理まで多種多様な要素が含まれます。下記で紹介するタスク管理や工程管理、情報共有などもすべてプロジェクト管理の一部です。

タスク管理

タスク管理とは、プロジェクトの目的を完遂するために必要な個々のタスク(課題)を可視化し、遅れや抜け漏れなく実施できるようにする業務です。タスク管理では、個々のタスクについて、誰がいつまでに処理するのか、あるいは現状でどこまで進んでいるのかなどを正確に管理することが求められます。

こうした情報は、企業によってはメモやふせん、口頭などでそれぞれが管理しているところもあるようですが、専用のツールを活用すれば、より簡単に管理できます。ワークマネジメント用ツールでは、ふせんやスケジュール帳でタスク管理をするのと同じようにタスクを設定可能です。具体的な機能はツールによって異なりますが、期限を設けたり、進行中・完了済などステータス別に管理したりできるものが多く見受けられます。

工程管理

工程管理とは、プロジェクトの完遂に必要なプロセス(工程)全体の進行を管理する取り組みです。特に「モノづくり」においてよく使われる用語で、品質・納期・コストを最適化するために、すべての工程やそれに関わる人材、資材などを体系的に管理できるようにします。ワークマネジメント用ツールを活用すれば、チームはもとより部署を横断してスケジュールを共有し、タスクの進み具合を確認しながら効率的に業務を調整可能です。

情報共有

適切にワークマネジメントを実施するためには、チーム内で情報共有を適宜行うことも重要です。特にリモートワーク環境では、意識的にコミュニケーションの機会をつくらないと、各メンバーが孤立し、業務がブラックボックス化するリスクが高まります。そのため、ワークマネジメント用ツールにはビジネスチャットや掲示板などのコミュニケーション機能が搭載されていることも多いです。チャットならば、オンラインでもリアルタイムにコミュニケーションを取り、相談や質問ができます。会話内容をチャット履歴で確認できるのも便利な点です。

ワークマネジメントのメリット

ここでは、ワークマネジメントがもたらすメリットについて詳しく解説します。

無駄を省いて生産性を高められる

自分のするべき仕事をリストアップし、整理するというワークマネジメントにより、仕事の必要性に応じた取捨選択ができ、作業のダブりなどの無駄を減らせます。結果として、仕事の生産性を高めることが可能です。

ただし、ワークマネジメントのやり方によっては、逆に時間がかかって生産性が低下するおそれがあります。

社員のストレスを軽減できる

ワークマネジメントを行うことで、誰が何をすればよいのかが明確になります。また、自分の仕事だけでなくほかの人が何を行っているのかも確認できるため、集中したい仕事の途中で会議や相談を挟まないよう、調整できます。加えて、仕事を均等に割り振れるため業務分担に関する不公平感がなくなり、社員のストレス軽減に繋がるのもメリットです。 

リモートでのチームワークが強化される

ワークマネジメントツールを活用することで、システム上でタスク管理、工程管理、情報共有ができるようになります。これによって、リモートワーク環境でも全体の状況の俯瞰やコミュニケーションができるようになり、チームワークの強化が可能です。生産性の高いリモートワークの実現は、働き方改革を推進するための大きな助けになります。

成功するワークマネジメントのポイント

ワークマネジメントを成功させるためには、以下のポイントを意識することが大切です。

タスクの責任者を明確にする

責任者の明確化によって、タスクの重複や漏れなどのミスを防ぎやすくなります。
また、各担当者は自分の業務に関する報告や相談を誰にすべきか把握できます。また、チーム全体のタスクの把握や配分調整も適切に行いやすくなります。

「仕事のための仕事」を増やさない

ワークマネジメントを行う際に注意したいのが、「仕事のための仕事」を増やさないことです。業務効率化をするために行うべき仕事が多くなってしまうと、そのこと自体が無駄になってしまいます。そのため、ワークマネジメントを実施する際は、そのために本当に必要な作業は何なのかをよく考え、必要最低限の労力で済むように取捨選択することが重要です。作業を省力化するという点では、ワークマネジメント用ツールを活用することも成功のために役立ちます。

ワークマネジメントツールを導入するステップ

ワークマネジメントツールの導入を成功させるためには、以下のように計画的に導入作業を進めることが鍵になります。

必要な機能を確認する

導入に際して最初に確認すべきなのは、自社にとってどのような機能が必要なのかという点です。ワークマネジメントをするために必要な機能としては、一般的にタスク管理・工程管理・情報共有などがあります。

また、個人用のタスクとチーム用のタスクをひとつのツール内で管理できると便利です。進行中/完了済みのタスクの区別がしやすいかなど、見やすさや使いやすさにも注目しましょう。ビジネスチャットやWeb会議システムなど、コミュニケーションも取れるツールを選択するのもおすすめです。

適切なツールを導入する

必要な機能を洗い出したら、次にその機能要件を満たすツールを探します。その際は、予算との兼ね合いや操作のしやすさなども考慮するのが大切です。たとえば、ITリテラシーが高くない社員が多い企業だと、多彩な機能があっても使いこなせない可能性があるため、シンプルで使いやすいツールのほうが適しているかもしれません。

このように、さまざまな点で自社に適したツールを導入することで、業務効率化などの導入効果を最大化できます。また、導入時には、事前に社員への周知を行ったり、マネジメント層で操作方法を事前確認しておいたりすると、スムーズに運用を始めやすくなります。

運用ルールを決める

事前にツールの運用ルールを決めておくことも大切です。運用ルールがないと、各メンバーがバラバラな仕方でタスクの登録やステータス変更などを行うことになるので、タスクやメンバーの状況を客観的に把握することが難しくなります。たとえば、「どういう状態になったらそのタスクは完了したことになるのか」という認識が共有されていないと、実際にはまだ細かな残務があるのにツールのステータス上は完了済と表示されることもありえます。

したがって、そうした認識の祖語や管理の曖昧さが生じないように、ツールへの入力や完了報告をどのタイミングで、どのような基準で、誰が行うかなど、ある程度のルールを決めておくのがおすすめです。チャットなどの運用に関しても、「余計な挨拶文は不要」「結論から先に述べる」などの簡単なルールを決めておくと、文面を考える手間が省けます。

ワークマネジメントツール”Asana”について

上記では、ワークマネジメントを行うメリットやポイント、ツールの導入手順を紹介しました。しかし、ワークマネジメントはやり方を間違えるとかえって社員の仕事を増やしてしまう可能性があります。そんな状況を危惧し、「仕事のための仕事」を増やすことを避けたいという思いから設立されたのが、Asana社です。

普段、メッセージのやりとり、タスクの依頼や確認など、ワークマネジメントにどれくらいの時間をかけているか考えたことはあるでしょうか。Asana社の調査では、なんと60%もの従業員が、本来費やすべき仕事の2倍の時間を「仕事のための仕事」に費やしていることがわかっています。ワークマネジメントは仕事を円滑に行うために必要なものですが、そればかりに時間をかけていては、本来やるべき仕事の時間が少なくなってしまいます。

では、なぜワークマネジメントに多くの時間を取られてしまうのでしょうか。それは、仕事に利用しているツールがチームでの共有を前提にして作られていないためです。多くの企業が使用するメールやエクセルなどのツールは、共有をする前提で作られていません。全く共有できないというわけではありませんが、手間がかかります。たとえば、エクセルでスケジュール表を作っても、そのエクセルをほかの社員が開くには別のツールでURLを共有したり、プリントアウトして配ったりする必要があります。そのためエクセルでスケジュール表を作っただけでは作業が終わらず、時間のロスが生じてしまいます。

そこで、より効率的なワークマネジメントを行うためにおすすめなのが、Asana社が提供しているワークマネジメントプラットツールです。会社と同じ「Asana」という名前が付けられたこちらのプラットツールは、チームでの共有のしやすさにこだわったツールになっています。ガントチャートやワークロードなど、リアルタイムでチームの仕事やタスクを確認できます。また、ルーティンワークや日常的なタスクは、自動的にタスクに組み込まれる「オートメーション機能」が用意されており、タスクを入力する作業自体を減らすことが可能です。

「Asana」は使用人数や機能により、料金が異なります。初めて導入を検討される方は、15人まで同時利用できるBasicプランがおすすめです。Basicプランは無料で利用できるため、社内の数人のグループで試しに使ってみることもできます。Basicプランのほかには、Premium、Business、Enterpriseというプランがあります。プランによって機能やセキュリティ、コストなどが異なるので、実際に社内に取り入れる際には、必要とする機能やかかるコストをよく確認してから選びましょう。

まとめ

チームで仕事を行う場合、「仕事のための仕事」に時間がかかってしまう可能性が高く、ワークマネジメントの重要性が高まっています。しかし、ワークマネジメントにばかり時間をかけていては、本当にやるべき仕事の時間がなくなってしまうのも事実です。
そこで、「Asana」をはじめとしたワークマネジメントツールを効果的に活用してみてはいかがでしょうか。チーム全体の計画やプロジェクト、タスクの調整にAsanaを活用すれば、メンバーが今集中すべき仕事に集中でき、生産性の向上や進捗管理がよりスマートになるはずです。

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