マーケティングフレームワークとは?その例も併せて紹介

 2022.01.31  2022.09.05

マーケティング活動の効率化に役立つフレームワークは、目的別に使い分けることで効果を発揮します。情報と思考の整理は、スピーディーな課題の解決と意思決定に結びつくはずです。本記事ではマーケティングフレームワークの解説と、具体的な手法を紹介します。

マーケティングフレームワークとは?その例も併せて紹介

マーケティングフレームワークとは

マーケティングフレームワークとは、より効率性の高いマーケティング活動を実現するために用いる枠組みのことです。マーケティング活動では、市場の分析から施策の効果を検証するまでに、複数のステップを要します。

先人の知恵により作り出されたフレームワークは、問題の抽出やプロジェクトの方向性を決定する際の迅速な意思決定を可能にするものです。情報やアイデアなどを図式化して、必要な情報を見落とすことなく、全体像をスピーディーに把握するために活用されます。

そもそもフレームワークとは

そもそもビジネスにおけるフレームワークとは、どのような目的で活用されるものなのでしょうか。フレームワークは、状況を冷静に分解して精査し、意思決定の最適解を見つけ出すのに効果的です。

最短で目標を達成するために有用とされており、戦略の立案に必要な市場分析や自社の現状把握のほか、問題の解決、プロジェクトの実行など、幅広いビジネスの分野で活用されています。

多様な情報を分析し、効果の高い施策を立案するためには、複数の要素が絡み合う複雑な場面でも、情報や思考を正しく整理する必要があるのです。

マーケティングフレームワークの活用メリット

マーケティング戦略において、さまざまな意見を出し合った結果、ポイントがわからなくなってしまったという経験を持つ方も少なくないでしょう。フレームワークを用いれば、考えるべきポイントが絞れるため思考時間が短縮できます。

成功のパターンに基づいて作られたフレームワークは、誰が取り組んでも一定の効果が期待できます。チームでプロジェクトに取り組む際にも、何を考えてどうまとめればよいのか、全ての参加者が目指すべきゴールを明確に認識できるため、基軸となる考え方にブレが生じません。

ビジネスの継続は意思決定の連続でもあります。フレームワークは、採択するかどうか、どの選択肢にすべきかなど、最適な意思決定を可能にしてくれる手法です。整理された情報や思考を基にした企画や改善策を提案することにより、課題解決のスピードアップにも役立つでしょう。

マーケティングフレームワークのタイプ

マーケティングフレームワークには多種多様な方法があります。フレームワークの方向性と用途の目的によって、現状理解や市場の把握に適した「分析系」、施策の立案や実行時に頭の中を整理する「思考整理系」、目的の明確化や目標設定、スケジューリングに使われる「計画系」などに分けられます。

この他にも、現状または今後発生すると予測される課題を抽出する「課題発見系」や、新規展開する事業や施策、企画に対して必要な要素をまとめる「企画系」などがあり、目的に応じた手法を正しく選択しなければ効果につながりません。

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参考にしたいマーケティングフレームワークの例

消費者の多様なニーズを把握し、価値ある商品・サービスを届けるためには、マーケティング戦略が不可欠です。ここでは、業務に活用できる8つのマーケティングフレームワークを紹介します。目的に合うフレームワークを活用すれば、精度の高いマーケティング活動に結びつくでしょう。

3C分析

3C分析は、Customer(市場・顧客)・Company(自社)・Competitor(競合)といった3つの観点から分析する手法です。顧客や市場状況の把握、競合他社の動向、自社の現状を分析して外部環境から事業の成功要因を導き、自社の強みを成功につなげます。マーケティング施策の効率的な運用には、もっとも高い効果のある施策へ資源投資するのが理想です。

3C分析は、市場や顧客のニーズの明確な把握、競合が市場にどう対応しているのかも明らかにできるため、自社が市場でどのような価値を提供できるのかを予測するのに役立ちます。

4P分析

4P分析は、マーケティングの対象となる商品やサービスに対して、製品(Product)・価格(Price)・流通(Place)・販売促進(Promotion)といった4つの領域を分析し、効果のあるマーケティング戦略につなげるための手法です。ターゲットにどのような商品・サービスを提供するのか、適切な価格設定はいくらなのかを知るために行われます。

また、商品をどのような流通経路で提供するのかといった選択も、商品イメージ戦略に効果的です。4つの要素間で整合性がきちんと取れていれば、4P分析は高い効果を発揮するでしょう。

4C分析

4C分析とは、4P分析で挙げた4つの基本軸に対して、顧客起点をベースに提唱されたフレームワークです。顧客価値(Customer Value)・経費(Cost)・顧客利便性(Convenience)・コミュニケーション(Communication)の4つのCから成っており、4Pで掲げられた企業起点の項目に対して、顧客視点で比較できるのが特徴です。

新しいアイデアを生み出す際に有用な手法とされており、近年では顧客主体の商品開発が重要視されている背景から4C分析が主流となっています。企業視点の4P分析を行ったあとに4C分析を実施し、マーケティング戦略へ落とし込むといったような活用法も多くみられます。

PEST分析

PEST分析は、世の中の流れを4つの観点から分析するフレームワークです。Politics(政治)・Economy(経済)・Society(社会)・Technology(技術)の4項目を軸に、自社に対してどのようなプラス及びマイナスの影響があるのかを予測します。新たな事業を立ち上げる際や、ビジネスを転換するときなどによく用いられる手法です。

外部環境を詳しく把握できていないまま市場へ参入すると、マーケティング施策ではコントロールできない弊害が現れる可能性もあります。変化の激しい市場で生き残っていくためには、そのようなリスクに対して事前に調査を行い、事業や組織体制を時代に即した形にフィットさせていく必要があるのです。

MECE

MECEは、ロジカルシンキングの基礎となる考え方であり「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字を取った言葉です。日本語では「漏れなく、ダブりなく」と訳されることが多く、目標の達成に向けて物事に矛盾が生じないよう順序立てて組み立てる考え方を指します。時系列・対象概念・因数分解・抽象レベルなどの要素を切り口として分解し、課題を抽出するのに有用な手法です。

MECEには2パターンのアプローチ法があります。全体像がイメージできているのであれば、全体の大枠から順に要素を当てはめていくトップダウンアプローチ、全体像がはっきりしていない場合には、思い浮かぶ要素をカテゴリー別に分類していくボトムアップアプローチが適しています。

PDCA

ビジネスの現場でよく使われているPDCAもフレームワークです。マーケティングでも例外なく活用でき、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を1つのサイクルとして定義し、施策をPDCAのサイクルに当てはめて運用していきます。施策の効果を検証して改善策を講じることで、施策の精度向上や品質アップ、業務効率の最大化を目指します。

5フォース分析

新商品の開発時や新規参入時など、収益性の検証を行うために有用な手法が5フォース分析です。競合の脅威・新規参入の脅威・代替品の脅威・買い手の交渉力・売り手の交渉力といった、自社を取り巻く業界の情勢を5つの要因として分類し、それぞれの力関係を分析します。撤退の判断、収益減少に対する対策など、今後発生する可能性のある脅威を客観的に把握して、対策を講じる際に用いられます。

AIDMA / AISAS

AIDMAとは、Attention(注意)・Interest(関心)・Desire(欲求)・Memory(記録)・Action(行動)の頭文字を取ったものです。消費者が商品を認知して興味関心を抱き、購買意欲が高まったところで購入に至るという心理的なプロセスを表したものであり、AIDMAを意識すれば、効率的な販売活動が実現するとされています。

また近年では、インターネットの活用を想定したAISASも活用されるようになりました。AISAS は、Attention(注意)・Interest(関心)・Search(検索)・Action(行動)・Share(共有)のプロセスから成り、関心を抱いたあとの検索行動と、購買後のSNSによる体験の共有行動を含みます。検索エンジンやSNSを活用したマーケティング戦略に役立つ手法です。

まとめ

フレームワークは、マーケティング活動におけるさまざまな情報と思考の整理に効果的です。状況を正しく把握し、精度の高い施策を打てるようになれば、企業の成果向上に結びつく確率を高められます。

マーケティング活動の効率化が課題となっているのなら、Asanaの活用がおすすめです。スムーズな情報共有とルーチンワークの自動化が実現すれば、1日の業務時間の多くを自分がやるべき仕事に充てられるようになるはずです。Asanaには、プロジェクト管理・ワークフロー・タスクボードなど、チームワークに必要なツールが統合されています。

個々が担当する作業はタスクとして管理され、関連するやり取りやドキュメントはタスクに紐づいて管理されるため、リアルタイムでの更新・共有が可能です。マーケティング活動のさらなる活性化と効率化を目指して、Asanaの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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