テレワークにおける部下の管理のポイントとは

 2020.09.29  2022.09.07

以前より、国は新しい働き方としてのテレワーク(リモートワーク)を推進してきました。その後、コロナ禍における緊急事態宣言もあり、テレワークは急激に広まっています。しかし、新しい働き方であるがゆえに課題も多く、特に管理職の方は戸惑いを感じることも少なくないでしょう。そこでテレワークにおいて円滑に部下を管理するポイントを紹介します。

テレワークにおける部下の管理のポイントとは

テレワークにおける部下の管理について考える重要性

企業にとって社員へのマネジメントを適正に行い、人材を継続的に確保するのは重要なことです。そのためにも、現代では働き方の多様性を実現することが求められ、その一環としてテレワークにも適応していくことが必要です。

テレワークにおける部下の管理について、どのようなことが問題となるのか見ていきましょう。

従来と異なる働き方への対応

テレワークと従来のオフィスワークとでは働き方が異なるため、従来と同様の管理方法のままではうまくいかないことが出てくるでしょう。以下の点を見直して、テレワークに合わせた管理方法を考える必要があります。

  • 業務の進め方
  • 部下とのコミュニケーションの行い方
  • 評価の方法
  • 勤怠、労務管理

部下の心情への配慮

テレワークにおいて上司が気を付けるべきポイントに、部下の気持ちの変化があります。同じオフィスにいるときとは異なり、疑問点があっても部下は上司に尋ねにくく、不安を抱えやすくなります。身近な同僚と相談しあう機会も減り、仕事の進め方に戸惑いを感じるかもしれません。お互いの顔が見えない時間が多いことからくる不安やストレスへの配慮は重要です。

また、プライベートと仕事時間で切り替えの難しさもストレスの原因となります。集中できず生産性が落ちやすい一方で、オーバーワークになって健康を害することもあるので、業務状況の管理がこれまで以上に必要でしょう。

上司自身の不安解消

部下の心情だけでなく、管理者である上司自身が不安を抱えることも増えるでしょう。「部下は問題なく働いているだろうか」「期日までに本当に業務が完了するのだろうか」という心配が生じます。そのような不安を解消するために、一方的な監視など望ましくない管理をしてしまうことを避けることなども、部下の管理について考える重要性といえるでしょう。

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テレワークにおける部下の管理のポイント

ここからはより具体的に、テレワークで部下を管理するためのポイントを説明します。以下の5つの点をチェックしてみましょう。

過剰な管理は避ける

積極的にコミュニケーションをとる一方で、常に監視するような過剰な管理は避けるべきです。過剰に管理すると、部下に「信用されていない」という思いを募らせ、疑心暗鬼を生み出してしまいます。その結果、部下のモチベーションの低下を招き、余計に業績が落ちるという悪循環に陥りかねません。一旦仕事を任せた部下ならば、信頼することも大切です。

また、テレワークの目的の一つに、ワークライフバランスの実現という側面があることも忘れないようにしてください。過剰な管理で子育てや介護などのプライベートの時間にまで干渉してしまうと、部下が働きづらく感じてしまうかもしれません。管理することを焦点に置きすぎないことが大切です。

過剰な管理の代わりに、定期的に報告して進捗を伝えることを習慣化する必要があります。一方通行の連絡ではなく、チームのメンバー全員がお互いの業務に関する情報を交換するようにしましょう。メンバーの負担にならないように、ある程度のフォーマットを決めておくのも便利です。

ツールを導入する

テレワークではITツールを効果的に活用します。オンラインミーティング用のアプリだけでなく、勤怠・労務、業務の管理に便利なツールも活用しましょう。クラウドを使って打刻できるシステムや、PC上の稼働を管理したり、不正なログインを監視したりできるログ管理ソフトも便利です。また、チャットや勤怠、タスクに関するさまざまな情報をまとめて管理できるツールもあるので、導入を検討してはいかがでしょうか。

新たな業務の習得やスキルアップのための研修は、オンラインで研修や講演ができるウェビナー(ウェブで行うセミナーの意)用のツールがおすすめです。

コミュニケーションについて考える

テレワークでは今まで以上にコミュニケーションが何よりも重要となります。コミュニケーションのための環境整備や機会創出が必要です。

オンラインミーティングやチャットなどでは、直接会っているとき以上に、はっきりと「この前の仕事良かったよ」「ありがとう」「お疲れさま」などの声かけをしましょう。部下の孤独感を拭い去り、業務に対するモチベーションを保つことに繋がります。

話しやすい雰囲気づくりのために、業務関係の話以外の雑談も取り入れましょう。コロナ禍の新しい生活様式もあり、多くの人がフラストレーションを抱えている可能性があるため、息抜きの時間が必要です。

ただし、過剰に相手のプライベートに言及するのは避けるべきです。オンラインミーティングでは、画面の中に生活状況が分かるような情報も映り込みやすいですが、あまり立ち入らず無難な世間話程度に留めておくのが良いでしょう。

個々に応じた対応をする

テレワークでは部下が自立して自分でスケジュール管理をすることが求められます。それぞれが自立しつつも、きちんと上司に報連相を行えるような環境を作ることが大切です。

一方、上司は部下の個々の性格にあわせて指導する必要があります。上司に依存しがちで自己判断ができない社員には自立を促し、スケジュール管理が苦手な社員には定期的に報告するよう促しましょう。全体で話す場だけではなく個別に話す機会も設け、部下の悩みや不安のサポートもする必要があります。

評価を意識する

テレワークでは、上司は部下の仕事が見えづらく、社員間でもお互いの業務状況が見えません。そのため、「さぼっていると思われていないか」「正当な評価が受けられないのではないか」と、不安が芽生えがちです。的確なタイミングで評価をし、部下のやる気を高める必要があります。

できる限り定量的で分かりやすい評価を与えるようにしましょう。業務時間にずっと座って仕事をしていたかで評価するのではなく、仕事の成果で評価するように切り替えるとうまくいきます。

また、業務への質問や納品後のフィードバックを速やかに行うことで、部下を安心させてください。フィードバックがないと、このまま進めていいかが分からず、部下が連絡を待ち続けてしまう可能性があります。

まとめ

日本でも、新しい働き方としてテレワークが広まっています。しかし、対面で仕事をしていないからこその悩みもあり、上司はマネジメントの難しさを感じることも多いようです。管理を厳しくしすぎずに部下の自立を促しながら、業務を順調に進めていくのは容易ではありません。ITツールを活用するのは大切ですが、使用するツールが多過ぎると、使いこなすだけで大変でしょう。

そこで、テレワーク中の業務の可視化や部下の管理などにAsanaを採用する企業も増えています。Asanaでは、タスク管理や進捗状況の共有、プロジェクトのスケジュールの確認などを行うことが可能です。多様な働き方のために、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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