職場で仕事を円滑に進めるためのビジネスコミュニケーション術とは

 2022.02.16  2022.07.19

ビジネスシーンでは、組織内の上司・部下・同僚、取引先のクライアント、パートナー企業などとのコミュニケーションを取ることは、不可欠な要素です。意思の疎通を図りながら業務を進めることで、事業を発展させ、よりよい人間関係を構築していきます。本記事では、ビジネスにおけるコミュニケーションスキル向上のための、ポイントや方法を解説します。

職場で仕事を円滑に進めるためのビジネスコミュニケーション術とは

コミュニケーション術(スキル)とは

「コミュニケーション」と聞いて、まずは「お互いの意見や気持ちを伝え合うためのやり取り」のイメージを思い浮かべるでしょう。伝え合うだけではなく、「相手の意見や気持ちを理解する、汲み取る、読み取る行為」も指します。

的確に自分の意見や気持ちなどを表現し、見え方をコントロールする能力や、相手を尊重してストレスを与えずに、意見を聞き出す能力を「コミュニケーション術」と呼びます。適切な訓練や経験を積むことで習得できるため、後天的に身につく特徴があります。

対話の内容だけではなく、感情の抑揚や表情、声色、言葉遣い、ジェスチャー、文章、環境、雰囲気、見た目など、コミュニケーションに関わるすべてが、重要な要素となります。わかりやすく伝えるためのスキルを活用して、スムーズに対話を進めていきましょう。

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ビジネスを円滑にするコミュニケーション術5選

ビジネスシーンで、上司や部下、取引先などとのコミュニケーションは欠かせないポイントであり、スムーズに行うことによって、友好的な関係性を構築できます。

また、意思の疎通や認識のズレによる、仕事上のトラブルを未然に防ぐ点でも、重要な要素として働きます。ここでは、5つの技法の紹介をします。

聞き役にまわる

コミュニケーション能力では、自分の意見を「話す」ことだけではなく、相手の意見を「聞く」ことも大切です。「自分の話に耳を傾けて聞いてくれている」と、相手に思ってもらうことで安心感が生まれ、対話も物事もスムーズに進むようになります。

傾聴力を高めるポイントとして、「相手に敬意を払う」「相手の話を肯定する」「相手の話に興味を示す」ことが挙げられます。対話の割合やバランスが重要で、五分五分がちょうどよいと思っていても、意外と自分の方が多く話していることがあります。「相手:自分=6:4」を目安に意識してみましょう。

また、相づちなどのリアクションを適切に取り、相手の話を遮らないように聞く姿勢を保つことが大切です。

意見を肯定する

相手の意見に対し、声に出して肯定しつつ、受け入れる姿勢は大切です。仮に、意見が異なる場合でも否定から入るのではなく、意見を尊重して、相手を傷つけないスタンスでいましょう。時には、感謝の言葉を表現することもポイントです。

どんなに丁寧な言葉遣いでも、相手のプライドを傷つける発言をしてしまっては、間に壁を作られてしまいます。相手の本音を引き出せずに、関係性を維持することが難しい状態になるおそれがあるので、注意が必要です。

対話のテンポは相手に合わせる

相手と同じ速さ・同じトーンで対話を進めると、テンポ感よくキャッチボールが続きます。早口になってしまうと、内容が聞き取りにくく、相手にストレスを与えてしまうため、常に「ゆっくり」を心がけましょう。特に、マシンガントークのように、ノンストップで話し続けるのは避けるべきといえます。

対話をする際は、焦らず冷静に言葉を選んで発言しましょう。時間を気にしながらスピーディーに対話するよりも、時間を気にせずわかりやすく対話する方が、お互い理解が深まりやすいです。

5W1Hを意識する

「5W1H」とは、「いつ(When)/どこで(Where)/だれが(Who)/なにを(What)/なぜ(Why)/どのように(How)」を指す言葉で、ビジネスフレームワークの1つです。コミュニケーションにおいても、5W1Hを活用して伝えたい情報を構築すると、過不足なく対話を行えます。

特に、上司やクライアントへの報連相を適切に行うために、5W1Hを活用することは、認識のすり合わせに有効です。また、話を聞く場合でも、5W1Hをもとに情報を整理することで、相手の意見や気持ちを汲み取りやすくなります。

効果的に質問を取り入れる

相手から話を引き出す方法として、質問を取り入れることが効果的です。しかし、ただ適当に質問をするのではなく、相手と場合に合わせて、相手が話しやすい内容の質問をすることが重要です。

また、キャッチボールを上手く進めるための質問をするには、相手の話に興味を持つことと、相手を観察することが欠かせません。自分が話し手の場合は相手の理解を促すように、逆に聞き手の場合は真摯な態度で敬意を持つように、質問を投げかけましょう。

相手の性格・タイプに応じた接し方も効果的

コミュニケーションの質を上げるためには、自分自身を知ることから始めます。自分にとって自然であるスタイルを認識することで、誰とでも心地よい対話が叶うようになります。

自分や相手のことを知るための手法として、「ソーシャルスタイル理論」があります。「自己主張/感情表出」の2軸において、「現実派」「感覚派」「協調派」「思考派」の4タイプに分類されます。

ここでは、各性格タイプの特徴とコミュニケーション方法について解説します。

【現実派】リーダータイプとのコミュニケーション方法

自己主張が強く、感情表出が弱い傾向にある人は、「現実派」に分類される「リーダータイプ」です。リーダー気質が強く、基本的に自分が相手をコントロールしたいため、一方的な対話が多く、自分で物事の決断をする性格といえます。

リーダータイプと接する場合は、ライバル心を表に出さず、「教えてほしい」というスタンスを見せるとよいです。

また、対話をする際は「5W1H」を徹底し、伝えたい情報を明確にしておきます。結論から端的に伝え、判断を委ねることで、衝突を避けられるでしょう。

【感覚派】エクスプレッシブタイプとのコミュニケーション方法

自己主張が強く、感情表出も強い傾向にある人は、「感覚派」に分類される「エクスプレッシブタイプ」です。楽しさを重視しており、表情が豊かな人が多く見られます。行動力があり、自由を求めるため、堅苦しい環境では本領を発揮できません。

テンポよく対話をする特徴があるため、多種多様な質問を投げかけることで、対話を盛り上げて展開させてくれます。

また、大きめの相づちやリアクションを取る、といった反応を見せることが重要です。対話が脱線する可能性が高いので、タイムキープを意識しながら、事前に対話できる時間を伝えておくことを忘れないようにしましょう。

【協調派】エミアブルタイプとのコミュニケーション方法

自己主張が弱く、感情表出が強い傾向にある人は、「強調派」に分類される「エミアブルタイプ」です。穏やかな人間関係を構築し、誰かのサポートに回ることがメインの、フォロワータイプともいえます。ゆっくりと話すことが特徴で、傾聴力が高く聞き上手な人が多いです。

対立や衝突を好まず避けようとするので、接する際は波風を立てない対応を心がけましょう。些細なことでも、感謝の気持ちをしっかり伝えることを忘れてはいけません。基本的にお願いを断らず受け入れてくれるため、無理をしていないか常に気にかけることが大切です。

また、遠慮して自分の意見を表に出さないことがあるので、「人の役に立つため」と思わせる対話をすることにより、意見を表現しやくなるでしょう。

【思考派】アナリティカルタイプとのコミュニケーション方法

自己主張が弱く、感情表出も弱い傾向にある人は、「思考派」に分類される「アナリティカルタイプ」です。実行すべきことや役割を全うし、計画通りに物事を進めようとコツコツ動きます。口調は遅く、口数も少ないため、「何を考えているのかわからない」と誤解されやすいことが特徴です。

対話をする際は、数値など客観的なデータをもとにした、論理的な内容での対話を心がけることをおすすめします。意見を聞きたい場合は、事前に質問を伝えて、考える時間を設けておくと、スムーズに対話ができるでしょう。

まとめ

コミュニケーション術を身につけるためには、5つのポイントを考慮しつつ、自身のタイプを理解した上で、対話に挑むことが大切です。興味関心を抱き、伝えたい内容をしっかり明確にしましょう。また、相手の性格タイプに合わせて、対応方法を最適化することで、心地よい対話を生み出せます。対話しやすい環境や雰囲気づくりも重要になるため、事前準備も欠かせません。何度も実践経験を重ね、コミュニケーション術の向上を目指しましょう。

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