人事評価システムとは?導入メリットや選び方についても解説

 2021.03.12  2023.03.30

本記事では、人事部門の業務効率化に効果があるとして注目されている、「人事評価システム」の概要について詳しく解説します。また、人事評価システムの導入メリットや、実際に提供されている製品、人事評価システム選びのポイントについても併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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人事評価システムとは

人事評価では「目標設定」「業務の遂行率」「上司・同僚からの評価」「自己評価」「フィードバック」など、さまざまな観点から社員を評価します。それらは従来、紙に記入したり、Excelで作成したりして管理されるのが一般的でした。しかし、業務の効率化を図るためには、アナログな社員管理体制から脱却する必要があります。そこで近年注目されているのが、クラウド上で社員管理を行えるようにした「人事評価システム」です。

人事評価システム最大の魅力は、社員の情報がクラウド上で一元管理できるようになることです。また、社員の評価履歴やこれまでの実績、1on1ミーティングの内容などがすべてデータとして記録されるため、人材配置のシミュレーションもしやすく、他部署に異動した際の引き継ぎも円滑に行えます。

さらに、人事異動が適切かどうかの診断や、社員のモチベーション分析など、さまざまな機能を備えた人事評価システムも登場しています。人事評価システムは、社員の評価を公平かつ適切に行い、人事部門の業務効率化や負担軽減のために欠かせないツールです。人事に関する業務をクラウド上で完結させられるため、テレワークでの活用も期待されています。

人事評価システムの例

ここからは、実際に提供されている人事評価システムを3つ紹介します。

カオナビ

「カオナビ」は、クラウド上で一元管理された社員の情報を、人事部門だけでなく他部門とも共有できるタレントマネージメントシステムです。データベース上には社員の顔写真と個人の情報(性格・スキル・実績・モチベーションなど)がずらりと並び、一目でわかりやすいのが特徴です。人事部門のデータを他部門に提供することで、社員の情報を社内全体で共有し、人事異動にも活用できます。

また、顔写真が並んだわかりやすい組織図の作成や、組織改革のシミュレーションも簡単に行えます。さらに、OKRやMBOなどの評価用テンプレートを活用すれば、導入後すぐに人事評価の実施が可能です。そのほかにも社員アンケートや、社員の理想的な配置のシミュレーション、社員データのグラフ化など、さまざまな機能が備わっています。

https://www.kaonavi.jp/

HRBrain

「HRBrain(エイチアールブレイン)」は、人材評価や社員データの管理・活用、タレントマネージメントなど、人事に関するあらゆる業務を行うためのクラウドシステムです。社員の顔写真とともに個々のスキルや特徴を一元管理し、社内で共有することで、優秀な人材の発掘に役立てられます。

また、人事評価における集計作業を完全自動化できることも、「HRBrain」の大きな特徴です。これまで時間がかかっていた作業を完全自動化することで、人事部門の業務効率化が実現します。さらに、蓄積した社員データを基に傾向や特性を分析し、企業にとって最適な人員配置を行うなど、人事に欠かせない機能が充実しています。

専任のサポートスタッフが課題解決のお手伝いやアドバイス、運用までを徹底的にサポートしてくれるので、クラウドシステムの導入に不安を持つ企業でも安心です。

https://www.hrbrain.jp/

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あしたのクラウド

「あしたのクラウド」は創業12年、企業への導入実績3,000社以上と、圧倒的なナレッジを誇る人事評価システムです。人事評価における「目標設定」「評価」「査定」はもちろんのこと、「給与確定」にいたるすべての人事業務をクラウド上で一元管理できます。

また、人事評価以外にも組織図の作成やシミュレーション、目標添削、評価者モニタリング、経年分析、甘辛分析(評価の補正)など充実した機能を備えています。さらに集計作業や給与通知、期日管理などの業務を完全自動化し、人事部門の負担軽減と業務の効率化を実現します。

「あしたのクラウド」には「人事評価制度運用支援」という制度があり、厳しい認定試験に合格した評価マイスターが顧客のサポートを行います。そのため、「人事評価システムの運用は初めて」という企業でも安心して利用できます。

https://cloud.ashita-team.com/

人事評価システムの導入メリット

ここからは、人事評価システムの導入メリットについて解説します。

評価に関わる業務を効率化できる

人事評価システムを導入する最大のメリットは、人事部門の業務を効率化させられることです。従来の社員管理は、紙に記入するかExcelで作成するのが一般的で、Excelで作成したとしても結局は紙に印刷する必要がありました。

人事部門が紙を配布して、それに社員が記入し返却するという流れでは、どうしても時間と手間がかかります。ですが、クラウド上で情報を一元管理する人事評価システムなら、人事部門も社員もすべての作業をクラウド上で完結できるため、手間がかかりません。

また、自動リマインダー機能(備忘通知機能)を利用すれば、データ入力が未完了の社員もすぐにわかるため、督促の連絡をスムーズに行えるなどのメリットもあります。さらに、クラウド上でのデータ入力は、紙への記入に比べて手軽なため、集計作業やアンケートに要する時間も大幅に削減されることでしょう。

適切な人材配置を実現できる

人事評価システムは、適切な人材配置を行ううえでも非常に役立ちます。これまで上司や人事部門が行っていた人材配置または人事異動には、客観性に乏しい部分や曖昧な面が少なからずありました。しかし、社員の情報を一元管理できる人事評価システムなら、集約されたデータから適任とされる部署の分析や割り出しが行えます。

また組織図を作成して、チームごとに売り上げ予測をシミュレーションすることも可能です。正確なデータから導き出された結果を基に人材配置を行えば、社内の生産性が向上し、社員満足度のアップにもつながります。人事評価システムは、会社と社員の双方にとってメリットの多いシステムと言えるでしょう。

評価の公平性を改善できる

人事評価の結果によって、給与額や異動など社員の処遇が決まるため、評価者は公平性を保たなければなりません。しかし、前述したように、人間が行う人事評価には客観性に欠ける部分があり、評価者によって評価内容に差が出るなど、解消しなければならない課題があります。そこで人事評価システムを導入し、人間による評価にありがちな甘辛部分をなくすことが重要とされているのです。人事評価システムでは、集約した社員のデータを基に、公平かつ適切な評価を行います。人事評価システムの判断は客観的根拠から下されるので、社内の公平性が保たれ、社員から不満が出にくくなるでしょう。その結果、社員のモチベーションが向上し、作業効率も上がると考えられています。

人事評価システムの選び方

最後に、人事評価システムを選ぶ際のポイントを4つ紹介します。実際に人事評価システムを導入する際の参考にしてください。

機能で選ぶ

人事評価システム選びでは、まず人事評価システムの機能に注目しましょう。人事評価システムを導入する理由は、「人事部門の業務を効率化して負担を減らしたい」「人事評価を適切に行いたい」「社員管理を徹底したい」など、企業によってさまざまです。

まずは、自社が人事評価システムを導入する目的を明確にし、それに見合った機能があるかどうかで選びましょう。例えば、人事評価を適切に行いたい場合は、OKR・MBO・360度評価などの機能を備えた人事評価システムがおすすめです。また、単に社員の顔や名前、スキルや業績などを管理したいだけなら、データベース上に顔写真が表示されるような、わかりやすいタイプを選ぶとよいでしょう。加えて、作業の効率化を図りたい企業には、ワークフロー機能やシステム連携機能を備えたタイプがおすすめです。

操作のしやすさで選ぶ

人事評価システムは、人事部門だけでなく社員全員が利用するものです。そのため、社員が使いこなせないような複雑な操作を必要とするシステムの導入はおすすめできません。ほとんどの人事評価システムは、無料版やトライアルなどのお試し期間やサービスを設けています。人事評価システムを本格導入する際は、トライアルなどを試してみて、社員全員に使いやすさを確認してもらいましょう。

また、運用後に何らかのトラブルが発生した際、アフターフォローやサポートがあるかどうかも、人事評価システムを選ぶうえで重要なポイントとなります。人事評価システムを導入する際は、製品サポートや料金の有無などをきちんと調べておくようにしてください。

自社の事情で選ぶ

自社の事情に合わせて人事評価システムを選ぶのも重要なポイントです。例えば、人事評価に特殊な評価方法を取り入れている企業は、評価項目の設定自由度が高いものや、カスタマイズ機能がある人事評価システムを選ぶとよいでしょう。OKR・MBO・360度評価などを取り入れている企業なら、それらの評価制度に対応している人事評価システムを導入すれば、これまでの人事評価をそのまま活用できます。

また人事評価システムの中には、部署の統廃合や人事異動があった際、データをそのまま引き継げないものがあります。もし今後、自社で部署の統廃合や人事異動が予想される場合は、データの引き継ぎまで可能な人事評価システムを導入するようにしましょう。仮にデータの引き継ぎができないものを選んでしまった場合、部署の統廃合や人事異動のたびに社員のデータを登録し直さなくてはならないため、大変な手間がかかります。

費用で選ぶ

人事評価システムの料金は月額1万〜6万円程度が相場とされていますが、中には10万円を超える高額なものも存在します。また、初期費用だけで数十万円かかるものも少なくないなど、クラウド型サービスの中では費用がかなり高額な部類です。

いくら業務の負担軽減・作業の効率化・生産性の向上など実現できても、運用コストが経営を圧迫するのでは、人事評価システムを活用する意味がなくなってしまいます。人事評価システムを選ぶ際は、コストパフォーマンスに見合うサービスかどうかを意識して選ぶのが重要です。

そのためには、先述した無料版やトライアルなどのお試しサービスを利用して、実際にどの程度業務の効率化につながったかなどを確認するとよいでしょう。

まとめ

人事評価システムを導入する際は、「ほしい機能があるか」「操作性がよいか」「自社の事情とマッチするか」「費用は適切か」という4つのポイントを確認しながら、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。特に、人事部門の業務を効率化させたいとお考えの方におすすめなのが「Asana(アサナ)」です。

Asanaはクラウド型のワークマネージメントシステムで、社員管理やタスク管理など、人事に必要な業務をクラウド上で完結可能なサービスです。他部署との情報共有や、社員が担当する仕事の進捗状況をクラウド上で一元管理できるため、リモートワークでの活用にも最適です。人事評価システムの選択肢として、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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