マネジメント力向上のためのポイントを解説

 2022.05.16  ワークマネジメント オンライン編集部

マネジメント力を向上させたいと考えている方は多いのではないでしょうか。特に管理職となると今まで以上にマネジメント力が必要と感じる機会も増えるでしょう。

今回は、マネジメント力を向上させるためのポイントについて解説します。今まで以上に円滑な業務進行が行えるように、具体的なマネジメント向上のポイントを知り、活用してください。

マネジメント力向上のためのポイントを解説

マネジメント力とは?リーダーシップとの違い

マネジメント力は、英語の「management」で「管理能力」という意味です。これは、自身の責任範囲で、物事を管理・運営する能力を指します。

似たような言葉に、リーダーシップ(leadership)があります。リーダーシップは組織の目標を達成するための「指導力」「統率力」を指します。同じような意味だと捉えてしまいがちですが、マネジメント力とリーダーシップには違いがあります。

対象が異なる

まず、それぞれの対象が異なります。リーダーシップは部下などの「ヒト(人)」が対象ですが、マネジメント力の対象は「ヒト」だけではありません。管理職の場合は、対象がプロジェクトチームや部署・部門全体、経営者であれば事業や会社、組織全体が対象です。「ヒト」「モノ(物)」「カネ(金)」といった経営資源全体を対象とした管理スキルがマネジメント力です。

役割が異なる

それぞれ求められる役割が異なります。リーダーシップは、目標達成に向けたビジョンを明確にし、時には新しいことに挑戦しながら、長期的な視野をもってチーム全体を率いていく必要があります。一方、マネジメント力は、いつ、どのように業務を進めていくのかという、現実的かつ短期的な視野で物事を考えることが重要です。

業務進行に支障がある場合は、何が問題かを明確化し、解決策を見極める役割が求められます。

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マネジメント力を向上するための5つのポイント

では、マネジメント力を高めるにはどうすればいいのでしょうか。ここからは、マネジメント力を向上する5つのポイントをご紹介します。

ポイント①分析力と問題解決力

現状を把握して分析する能力と問題解決力は、マネジメント力の基本です。マネジメント力が求められる管理職は、周囲を深く観察し理解していなければ、部下に的確な指示を出せません。

また、組織の目標を達成するために、現状どのような問題があり、どうすれば解決できるのか、課題に応じて的確に判断し、メンバーに伝える必要があります。

業務が複雑であればあるほど、問題自体を発見するのが難しいこともあります。問題を特定して解決策を出すには、ロジカルシンキングが重要です。ロジカルシンキングとは、自身の経験や勘、感情のままに思考するのではなく、なぜこのような現状になっているのかを理論的・客観的に捉え、問題の解決策を導き出す力のことです。分析力と問題解決力を向上させるには、まずはロジカルシンキングを習慣化させることが大事です。

ポイント②ポジションチェンジ

ポジションチェンジとは、自分の視点だけでなく、相手や第三者の視点に立って物事を考えるコミュニケーションスキルのことです。これは、マネジメントにおける新たな発見やヒントを得るために役立つスキルです。

ポジションチェンジの視点に立つと物事を多角的に把握できます。これまで見えなかった新たな問題を発見したり、問題解決のヒントが見えたりすることがあります。部下との関係に問題があれば、部下や第三者の視点でその問題について考えることが、解決への近道です。

具体的な方法は以下の通りです。まず、自分の意見をアウトプットしたあと第三者の視点に立ち、自分の意見について考えます。次に、相手の視点に立ち、自分の意見を客観的に捉え、考えます。その後、再び第三者の視点に立ち、両方の意見について考えます。

このようにして、相手の視点に立ったり第三者の視点で俯瞰したりすると、自分の感覚や考え方に変化が生まれます。相手に共感する能力が養われ、お互いの間にある課題を冷静に捉えられ、建設的な解決策や改善策を導き出せるようになるでしょう。

ポイント③コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキル(コーチングスキル)は、コミュニケーションによって部下の能力を最大限に発揮させるスキルのことです。一人ひとりが持つ能力を最大限に引き出すことで、円滑な業務進行やより高いパフォーマンスが期待できます。

部下の能力を引き出すには、相手の存在を認め、適切なコミュニケーションを重ねることが重要です。普段の会話から相手のポテンシャルを引き出すヒントを見つけられれば、それを業務に生かすことも十分可能です。

コミュニケーションスキルを向上させるには、部下の話し方や表情、態度をよく観察し、会話のペースを合わせると良いでしょう。声のボリューム、話すスピード、感情の起伏などをよく観察し、相手に寄り添います。そうすることで、部下に安心感や一体感を与えられます。また、相手の話を否定したり途中で遮ったりせず、最後まで聞くことも大切です。そうしてコミュニケーションを重ねることで、部下が能力を発揮しやすい環境を生み出し、また、それを目標達成に活用できるようになります。

ポイント④アセスメントスキル

アセスメントスキルとは、部下の個々の能力を把握し、バランスの良いチームや部署を構築するスキルのことです。これが欠けていると、部下の長所や能力をうまく伸ばせなかったり、特性に合わせた業務の割り当てなどができなかったりして、非効率でアンバランスなチーム構成になってしまう恐れがあります。

アセスメントスキルは、コミュニケーションスキルにも関わります。部下と日常的に会話を重ねることで、特徴や行動傾向、育成ポイントを把握できます。そのうえでそれぞれの能力や適性を見極め、全員の能力が如何なく発揮できる優れたチーム構築を行うことが重要です。

ポイント⑤管理能力や意思決定力

マネジメントには管理能力が求められます。適材適所へ人員配置するだけでなく、業務計画に沿った進行管理や、問題なく進行させるための配慮も重要です。管理能力を発揮して目標達成まで上手に部下を導けば、プロジェクトを成功させられるだけでなく、それ以降も部下が信頼してついてくることを期待できます。

また、マネジメントには意思決定力も重要です。意見の対立や新たな案を検討する際に、適切な意思決定ができなければチーム全体の不信感につながり、パフォーマンスの低下につながる恐れがあります。意思決定力を高めるには、部下や周囲に耳を傾けることが大切です。また、その案にはどのようなメリット・デメリットがあるのかを立ち止まって考える習慣をつけることも大事です。様々な人から意見を聞いたり、物事の両局面を理解したりしておけば、間違った判断をしてしまうリスクが軽減されます。

マネジメント力とは管理職の必須スキル?

目標達成のために組織のメンバーを指揮・統制・管理する必要がある管理職にとって、マネジメント力は必須スキルと言えます。

現時点で苦手だと感じている場合は、ご紹介した5つのポイントを押さえることで、マネジメント力の向上が期待できます。マネジメント力を身に付ければ、円滑な業務進行やより良い職場環境の構築へと繋がるでしょう。

マネジメント力を向上させるための会社としての施策

管理職が機能不全に陥らないよう、組織側も管理職のマネジメント力を育成するのに様々な施策を取っています。例えば、マネジメント力向上の研修やキャリア支援制度の充実化、ビジネスマネジャー検定などの資格取得を促すといったものです。

企業・組織によって様々な施策が打たれているので、マネジメント力を向上させたいと考えている管理職の方は、勤務している場所でどのような取り組みが行われているのかを確認してみましょう。

まとめ

マネジメント力の向上は円滑な業務進行に繋がります。マネジメント力に必要な管理能力や決断力、問題解決力を養うのにおすすめのツールが「Asana」です。「Asana」は、チーム内の様々な調整や効率的な管理をサポートし、円滑な業務進行に貢献します。チームを適切に管理・運営し、活発なコミュニケーションや問題への迅速な対応をするために欠かせないツールです。

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