仕事を効率化することは、企業側はもちろん従業員側にとってもさまざまなメリットをもたらすため、関心を抱いている方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、仕事を効率化する際に押さえておきたいポイントを、10個ピックアップして紹介します。自社業務の効率化を図りたい方は、ぜひ参考にしてください。
仕事を効率化することによるメリット
仕事の効率化を実現することにより、企業側と従業員側双方にとってさまざまなメリットが生じます。まずは、具体的なメリットについて見ていきましょう。
従業員にとっては評価の向上や時間の有効活用
勤務先の企業にもよりますが、仕事を早く終わらせることで評価につながる可能性があります。効率化できれば業務をスピーディにこなせるため、これまでよりも早く仕事を終えられるようになるでしょう。その結果、上司から仕事ぶりや成果を高く評価されれば、昇給や重要なポジションへの昇格につながるかもしれません。
また、仕事を早く終えられれば、時間に余裕ができます。空いた時間を使って資格取得の勉強をしたり、スキルアップのトレーニングに励んだりすることも可能です。資格取得やスキルアップは人事評価を高め、より好条件の職場への転職も視野に入れられます。
業種や職種によっては、業務を早く終わらせることにより、時間を自由に使えるケースもあります。定時前に帰宅可能な企業なら、プライベートの時間を多く確保できるため、家族や友人、恋人と過ごす時間も増やせるでしょう。
企業にとってはコストの削減や新事業展開のリソース確保
コストの削減は、多くの企業が取り組むべき課題として掲げています。事業を行ううえで発生するコストはさまざまですが、特に大きなウエイトを占めるのは、やはり人件費ではないでしょうか。
従業員が仕事を効率化し得れば、人件費の削減につながります。例えば、これまで2人で担当していた業務を、さまざまな取り組みによって1人で担当できるようになれば、人的コストを減らせます。また、業務時間が短くなれば、光熱費や通信費なども削減可能です。
業務に費やしていた時間を大幅に短縮できれば、空いた時間を新たな事業展開のためにも割けるでしょう。新規事業をスタートし、事業を拡大することも夢ではありません。
仕事を効率化する際に押さえておきたい10のポイント
従業員個々人として、仕事を効率化するにあたり、いくつか押さえておくべきポイントがあります。いずれも大切な要素であることは間違いありませんが、すべてを同時に取り組もうとするのは現実的ではありません。まずはご自身で取っ付きやすく感じるものから始めてみましょう。
以降基本的に従業員の目線でポイントをまとめますが、経営者やプロジェクト管理者の方々もぜひ参考にしてみてください。
仕事を理解する
何も考えず、上司に言われたことを漠然と続けているだけでは、効率化など不可能です。自身の携わっている仕事をきちんと理解することが先決です。業務を深く理解できていないと、どこをどうすれば効率よく進められるかがわかりません。
取り組んでいる仕事の内容はもちろん、目的や全体像もきちんと把握しましょう。これができれば、今まで見えてこなかったものが見えてきます。「この工程は無駄だから省こう」といったことも見えるため、どんどん無駄を省いて効率化を進められます。
また、全体像を把握できれば、段取りをうまく組めるようにもなります。必要なものをあらかじめ先にそろえ、各部署への根回しも行ったうえで業務に取り掛かるなど、段取りが上手にこなせれば、仕事のスピードは格段に速くなるでしょう。
作業を洗い出す
やるべき作業、すなわち「タスク」を洗い出しましょう。タスクを洗い出せば、自分が何をすべきかが可視化できます。逆に、洗い出しをせずに仕事を進めようとすると、一度にいろいろな作業へ手をつけてしまい、どれも中途半端になるといったケースも考えられます。タスクを把握・整理できれば1つの業務に注力でき、パフォーマンスや品質の向上が期待されるのです。
洗い出しの際、タスクをより細分化するのも効果的です。1つの作業を細かく分けることにより、やるべきことがさらに把握しやすくなります。特に、工数の多い業務に取り組むときは、この細分化が有効です。
また、「ToDoリスト」の活用も検討してみましょう。ToDoリストとは、やるべきことをリストアップしたもので、作業の把握だけでなく作業漏れの回避にも役立ちます。ToDoリストの作成機能を備えた便利なアプリもリリースされているので、活用してみましょう。
優先順位を付ける
やるべきことがたくさんある場合、どれから手をつけてよいのかわからなくなることがあります。優先順位を付けずに取り掛かると、優先度の低いものまで手をつけてしまい、急ぎの仕事が間に合わなくなる、といったケースも起こり得ます。
このような事態にならないよう、作業には必ず優先順位をつけましょう。そのためには、まずやるべきことをリストアップすることが大切です。リストアップした中から、重要度や緊急性を考慮しながら取り組む順番を決めてください。
優先的に取り組むべき作業を可視化することで、どれから取り掛かればよいのかが把握できます。期限が迫っているものや、重要度の高いものなどから順に取り組みましょう。
スケジュールを作る
必ずしもスケジュール通りに進むとは限りませんが、あらかじめスケジューリングしておくと、業務をスムーズに進められる可能性が高まります。設定されている期限や費やすであろう時間を踏まえたうえで、スケジュールを組み立てましょう。
長期のスケジューリングだけでなく、1日ごとの計画立ても大切です。1日ごとのスケジューリングが雑では、予定通りに業務を進められない可能性があるからです。自身の1日を振り返り、無駄な時間がないか、同時に進められる作業はないかなどを考えつつ、スケジュールを組み立ててください。
目標を立てる
目標のない状態ではゴールが見えず、作業に身が入らなくなりがちです。1日にどれくらい作業を進めるのか、どれくらいの成果物を完成させるのかなど、明確な目標を打ち出しましょう。目標を達成できれば充実感が得られ、明日へのモチベーションも高まります。常にモチベーションを高く保てれば、パフォーマンスの向上も期待されるでしょう。
目標は数字だけでなく、「周りと協力しながら作業を進める」「作業の正確さを褒めてもらう」などの立て方もあります。こうしなければならないというルールはないため、効率化が見込めて、かつ自身のモチベーションが上がりそうな目標を考えてください。
作業のタイミングを工夫する
1日のスケジュール立てにも関連してくることですが、作業に取り掛かるタイミングにも工夫してみましょう。タイミング次第では、作業のパフォーマンスがアップする可能性があるからです。
例えば、集中力を必要とする業務は後回しにせず、朝などなるべく早いタイミングで行うとスムーズに進められます。終業時間に近づくほど体と心は疲弊し、集中力も乱れてしまうからです。集中して取り組むべき作業や、精度の高さが求められる業務については、集中力をもっとも発揮しやすいタイミングで取り掛かりましょう。
逆に、ちょっとしたネットでのリサーチやメールチェックなどは、食事をしながらスマートフォンで行えば時間の節約になります。休憩中の空いた時間を少し使うだけで、午後からの業務をよりスムーズに進められるでしょう。
人に頼むことも考える
たくさんのタスクを抱えてしまうと、自分だけではうまく回らなくなることも考えられます。まじめな人ほど、たくさんの仕事を抱え込みやすい傾向がありますが、無理をすれば結果的にパフォーマンスの低下を招きかねません。
「自分に与えられた仕事は1人で片づけるべきだ」とお考えの方も中にはいるかもしれませんが、それでプロジェクト全体が遅れてしまっては本末転倒です。何もかも自分だけで何とかしようとせず、ときには周りに頼ることも考えましょう。
一方的に助けてもらうことが心苦しいのなら、助けてくれた人が困っているときは、率先して助けてあげましょう。困ったときにお互い助け合える関係性を築ければベストです。
コミュニケーションを取る
組織の中でスムーズに業務を進めるためには、コミュニケーションが欠かせません。組織では、会社全体で達成すべき目的を各部署が分担して行っているため、コミュニケーションの密度が成果に大きく影響します。
社会へ出たときに教わった方も多いでしょうが、「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」を大切にしましょう。これを実践できていれば、上司は部下の仕事をきちんと把握し、部署全体で円滑に仕事を進められます。
コミュニケーション不足による伝達ミスや、情報共有の漏れなどが発生すると、大きなトラブルに発展してしまう恐れがあります。二度手間による時間のロスも発生するため、こうした事態を防ぐためにも密なコミュニケーションが求められます。
ITツールやシステムを活用する
現在では、仕事の効率化に適したITツールやシステムが数多くリリースされています。タスクやプロジェクトを管理できるものから、ワークフローの電子化、コミュニケーションの円滑化をサポートしてくれるものもあるなど、実にさまざまです。
このような便利ツールを利用しない手はありません。例えばプロジェクト管理やタスク管理は、紙に書いても行えますが、どうしても手間と時間がかかります。ITツールを利用すれば、アナログよりも速く効率的に実践できるのです。
た、ツールやシステムを導入すれば、ヒューマンエラーによるミスを減らせるメリットもあります。チャットツールでやり取りをすれば履歴が残るため、情報共有の漏れや伝達ミスなどの発生を防止できます。
効率化の意識を持つ
漠然と目の前の仕事をこなしたり、言われたことだけをやったりするばかりでは、仕事の効率化など望めません。効率化を推し進めるうえでもっとも重要なのは、自分の意識です。日々の業務でも、「どうすればもっと効率化できるのか」を意識しながら取り組むことが大切です。
普段通りの作業であっても、「もっとスピードアップできないか」「無駄を省けないか」と考えてみましょう。常にこうした考えを持つことで、「ここをこうすればもっと速くできる」といった気づきが生まれます。
まとめ
仕事を効率化できれば、企業も従業員もさまざまなメリットが得られます。ITツールやシステムを導入すれば、作業の抽出やリスト化、優先順位付け、目標設定などが容易に実行可能。早期に仕事の効率化を実現したいのなら、ツールの導入を検討してみましょう。
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