コロナ禍での「マーケティング活動」を“ホウレンソウレス”で効率的に進めるためのワークマネジメントとは?

 2021.08.02  2022.09.07

Asanaワークマネジメントオンラインでは「コロナ禍でのできる! 仕事術シリーズ」と題し、リモートワークが標準となった状況下で、チームによる仕事の効率や生産性を高める方法についてのウェビナーを公開しています。毎回、特定の職種を取り上げ、実際にその仕事に関わっている人たちが、どのように仕事を効率化しているかを紹介しています。

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの企業はリモートワークを始めとする働き方改革へ取り組んでおり、ITツールなどを活用した仕事の進め方を試行錯誤しています。その中で顕在化した課題のひとつは、一緒に仕事をするメンバー間のコミュニケーションです。非対面でプロジェクトの全プロセスをオンラインで進めなければならならず、効率的に情報共有や進捗確認を行うことの難しさを実感しているチームも多いのではないでしょうか。


第1回の「マーケティング」では、社内外のメンバーで連携しながら、複数のキャンペーンを並行して進めていかなければならない状況下で、仕事の分担やスケジュール管理、関係者との連携やコミュニケーションをどうすれば効率的に行えるのかに切り込んでいます。

今回は、Asana Japanと、IT企業のBtoBマーケティング支援を行っている株式会社猿人のマーケティング担当者が、それぞれにツールの利用シーンや、それによって実現できた効果的な仕事の進め方を紹介しました。

参考:「コロナ禍のマーケティング活動進捗会議レスでキャンペーンがこんなに回る?!」オンデマンドウェビナーはこちらからご確認いただけます。

https://www.work-management.jp/resource/corona-marketing-activities

リモートワーク環境で増えた「残業時間」はどうすれば削減できる?

Asana Japanからは、マーケティングリードの内野彰氏と、フィールドマーケティング担当の兼城ハナ氏が登壇しました。Asanaでは、普段の仕事の中で、自社で提供するワークマネジメントツール「Asana」を使ったコラボレーションを実践しています。

「仕事の進め方が、これまでにいた企業とはまったく違い、最初は正直、面食らうところもありました。チームのメンバーからワークマネジメントについて学び続け、今では以前と比べて、仕事の進め方や、仕事への向き合い方が180度変わったと感じています。こなせる仕事の量も質も、以前より格段に増していると思います」(内野氏)

フィールドマーケティング担当の兼城氏は、最初に「コロナ禍におけるナレッジワーカーの働き方」についての調査データを紹介しました。2019年と比較して、コロナ禍が顕在化した2020年においては、1年あたりの残業時間が「1.8倍」に増えているという実態です。
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この調査では、合わせて「ムダな仕事」に費やした時間についても集計をしています。中でも「必要のない会議/ビデオ通話」「重複する仕事」「残業」という回答が、2020年においては大きく増加しています。このことから兼城氏は「リモートワーク化が急速に進んだことで生じた、コミュニケーションの不全が、ムダな仕事を発生させる原因になっているのではないか」と指摘します。

次の図は、リモートワークで働くマーケターの典型的な1日を示したものです。

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インボックスに届いた大量のメールやチャットをチェックするところから、1日は始まります。その後、資料作成中に散発的に届くチャット・メッセージへの対応に作業が中断され、結果的に資料作成の完了は当初の予定よりも遅れました。午後のリモート会議はメンバーごとの進捗報告が中心で、1時間の会議のうち自分の出番は5分程度。会議後は、再度メッセージへの対応に追われ、リサーチや企画書の精査といった、本来の自分の仕事に取りかかれるのは、後になります。もちろん、当日予定していたタスクを終わらせるためには、残業せざるを得ません。

これに対して、Asanaのマーケターは、1日の業務時間の多くを「自分が今やるべき仕事に関連したタスクやコミュニケーション」に割くことができると兼城氏は言います。

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Asanaには、カレンダー、プロジェクト管理、ワークフロー、タスクボード、コミュニケーションのためのメッセージング環境など、チームワークのためのツールが統合されています。最大の特徴は、仕事を進める上で必要な個々の作業が「タスク」として管理され、関連するすべての会話やドキュメントが、そのタスクと紐付いて管理される点です。


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「Asanaでは、それぞれのタスクに関連した会話や資料は、すべて紐付けられ、さらに、各タスクの完了状況は、ほぼリアルタイムで更新されていきます。衝撃的だったのは進捗確認、報告・連絡・相談のためだけのミーティングが不要になったことです」(兼城氏)

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Asanaでワークマネジメントを行う大きなメリットは、仕事に関わるすべてのメンバーが、常に自分が「何のために」「どんな仕事を」「いつまでに」やらなければならないのかを可視化し把握できること。そして、必要なコミュニケーションや情報、現時点での状況が、チーム全体で共有されることです。

実際に全社でAsanaを活用している企業での導入効果を算出したところ、導入前と比較して年間で約「349日」の労働時間削減効果が認められたという実例もあるそうです。特に「リモートワーク」に由来する残業時間の増大、コミュニケーションの非効率化を課題と感じている組織にとって、Asanaによるワークマネジメントは、取り組んでみる価値があると感じられるのではないでしょうか。

キャンペーンの進行管理はAsanaで「限りなく効率化できる」


ここから、猿人でプロジェクトリーダーを務める渡元春氏が登壇し、「Asana」を実際の業務でどのように活用しているかを紹介しました。

猿人は、主にIT企業のBtoBマーケティング支援を事業としており、プランニングからコンサルティング、展示会やセミナーの企画と実施、Webやパンフレットの制作、ノベルティ制作や広告出稿など、マーケティングに関わるさまざまな業務を請け負っています。年間1000案件以上を受注しており、渡氏の所属する営業チームは12人のメンバーで、常時約20プロジェクトを並行して進めています。

Asanaの導入以前にも、同社ではさまざまなITツールを駆使して、業務の効率化やリモートワークに取り組んでいました。

「社内の連絡にはチャット、社外との連絡にはメールという暗黙の認識があったほか、近年増えてきているチャットやビデオ会議といった新しいコミュニケーションツールを、プロジェクトごとに使い分けて仕事をしていました。各ツールの中から、自分が関係する情報のみを抜き出して、やることを整理する作業には時間と手間がかかっていました」(渡氏)

タスク管理については、メンバーが各自で「紙」や「表計算ソフト」、SaaSのタスク管理ツールなどを駆使して行っていたといいます。しかし「あくまでも個人視点、プロジェクト単位の視点であり、営業チーム全体や全社の視点で管理できていたわけではなかった」(渡氏)といいます。

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渡氏が「Asana」と出会ったのは、Asana Japanのマーケティングをエージェントとして支援するようになったことがきっかけでした。

「これまで、プロジェクト管理ツールなどを利用した経験もなく、私自身のITリテラシーも、仕事の中でツールを使える程度。正直なところ、最初は“ワークマネジメント”と言われても、具体的なイメージが沸きませんでした。しかし、実際にAsanaを使い込む中で、われわれのようなマーケティング代理店にとって、この上なく有用なツールだと感じるようになりました」(渡氏)

現在、猿人の営業チームでは「メールマーケティングの実施」「ウェビナーの開催」「メディアとの記事制作」「社外デザイナーとの案件管理」など、多くの業務をAsanaで進めています。タスクの割り振りや、その進捗状況を全関係者で把握できる機能は、特にメディアやデザイナーといった、外部のスタッフと一緒に業務を進めるケースで、効果的に利用されているといいます。

「プロジェクト全体の状況は、常にAsana上で更新されていきます。相手によって、個別のツールを使い分けて情報共有したり、進捗状況を確認するためだけのミーティングを設けたりする必要がなくなったことは、進行管理の効率化にとても役立っています」(渡氏)

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また、今回のウェビナーのようなイベントを開催する際には、あらかじめAsana上に作っておいた「ToDo」のテンプレートを各チームが再利用することで、主催するチームが変わっても、タスクの洗い出しを効率的に進め、一定のクオリティを保った上でイベントを開催することが可能になったそうです。

「メールやチャットに追われず、“誰が”“何を”“いつまでに”といった情報を常に明確にしておけるようになったことで、プロジェクトの進行管理は限りなく効率化されたと感じています。Asanaでの進行管理の自動化と効率化により、クライアントや外部のパートナーとも、共同での戦略や企画の立案、アイデア出しなどを中心とした、今まで以上にクリエイティブな関係を築いていけると期待しています」(渡氏)

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内野氏は総括として、Asanaによるワークマネジメントは、業務の効率化や生産性向上といった視点だけでなく「各自が、常にプロジェクトのゴールを意識しながら、自分がやっている仕事の意味を可視化できるため、メンバーのやりがいやモチベーションアップといった“メンタル面の充実”にもつながります」と述べ、ウェビナーを締めくくりました。

Asanaでは、今回の「マーケティング編」に続き、リモートワーク環境において、さまざまな職種で「Asana」によるワークマネジメントを実践するための情報をお届けするウェビナーを継続的に公開予定です。関心のある方は、ぜひ「Asana ワークマネジメント オンライン」で視聴してみてください。

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