マーケティングツールの導入を検討しているが、どんなツールの種類があるのか、それぞれどんな特徴があるのか、また何を基準に選定すればよいのかわからない企業担当者の方はたくさんいることでしょう。本記事では、「MA」「SFA」「CRM」などの各マーケティングツールについて、それぞれの機能や導入のメリット、おすすめのツールについて解説します。
マーケティングツールとは
「マーケティングツール」とは、企業が商品やサービスの売上を伸ばす目的で、市場調査や市場分析、商品開発、広告宣伝、販売促進などを行うマーケティング活動をサポートするシステムです。
近年では、パソコンやスマートフォンの普及により、チラシやテレビのCM以外にも、WebやSNSなどの幅広い媒体を活用したマーケティング方法が拡大してきています。従来はCMのように、企業側から消費者全体へ一方通行でアプローチする「マスマーケティング」が主流でした。
ところが、現在ではインターネットの利用や国際化の流れもあり、年齢や性別ごとの消費者層だけではなく、趣味や嗜好、ライフスタイルの多様化によって、それぞれへの最適なアプローチを採る方法が広まりつつあります。
見込み顧客別や既存顧客の利用頻度に合わせて、アプローチ方法を変える必要があるため、消費者の情報を分析する機能が備わっているマーケティングツールは、現代では欠かせないものといえます。
マーケティングツールの種類
マーケティングツールには、「MAツール」「SFAツール」「CRMツール」「ABMツール」などの種類があります。営業支援や顧客管理、戦略などといった、さまざまな目的や場面に適した営業活動のサポートが可能です。
MAツール
「Marketing Automation(マーケティングオートメーション)」とも呼ばれており、簡単にいえばマーケティング活動を仕組み化するツールのことです。見込み顧客のリスト管理やデータ収集、顧客に対する宣伝やメルマガ配信、Webサイトのコンテンツのパーソナライズなどを自動で対応してくれます。顧客・サイトの分析結果をもとに、営業活動や集客活動を一元管理する、顧客の育成や獲得にふさわしいツールといえます。
SFAツール
「Sales Force Automation(セールスフォースオートメーション)」の略で、日本語に訳すと「営業支援システム」といわれています。営業プロセスと進捗状況をマネジメントして、営業活動を円滑化するツールです。顧客管理はもちろん、スケジュール管理や見積書の作成、プロセスの改善も実行できます。営業活動に欠かせないデータを管理するので、商談から販売、そして利益拡大までのプロセスに必要なツールとして、活用せずにはいられません。
CRMツール
「Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)」の略で、日本語では「顧客関係性マネジメント」という意味を表します。文字を見てわかる通り、見込み客との長期的な関係性を構築するためのツールです。商品を購入した履歴やアプローチの方法など、顧客に関するあらゆるデータを管理します。顧客のニーズを正確に把握することや、アフターフォローを徹底することにより、顧客満足度・顧客維持率の向上に役立てられます。
ABMツール
「Account Based Marketing(アカウントベースドマーケティング)」を略した言葉で、これまで蓄積してきたデータを企業単位で管理を行える、BtoBに特化した戦略的マーケティングツールです。つまり、エンゲージメントやセグメント化を狙い、自社の大きな利益となるターゲット企業を分析・選定して、効果的なアプローチをするのに向いています。特定したターゲットだけではなく、長期的につながりを持つであろう顧客も対象として、アプローチをかけられます。
マーケティングツールを導入するメリット
マーケティングツールには幅広い種類があり、ツールごとに利用できる機能が異なります。業務の効率化および自動化することで、営業プロセスや顧客管理などの工数の削減、人材コストの削減を実現します。
また、ツールによりデータの収集・管理・分析を正確に行えるため、現在の営業活動はどれだけの効果を生み出せているのか測定できます。
自社が抱えている課題の解決に導く第一歩として、明確な目標を設定し、自社に必要な機能が備わっているマーケティングツールを選ぶことが大切です。
マーケティングに役立つツール5選
営業活動の一元管理、プロジェクトの管理、営業の支援、顧客関係の強化など、さまざまな目的に合った、おすすめのマーケティングツールとその特徴を紹介します。
Asana
社内の業務全体を可視化して管理する、ワークマネジメントプラットフォームです。業務プロセスを可視化することにより、課題を見つけ出して業務の効率化を図ります。「Gmail」や「Googleカレンダー」など、数多くのビジネスツールと連携できるため、多くの機能を取り入れられるのが特徴です。
タスクの期限を管理する「タイムライン」や、進捗状況を把握する「かんばんボード」、担当者の業務量を確認する「ワークロード」など、マーケティングに役立つ豊富な機能が搭載されているので、スムーズな業務を行えます。
詳細はこちら:https://asana.com/
フリートライアルはこちら:https://www.work-management.jp/trial
b→dash
誰でも操作できるようにと、見やすい・使いやすい画面を追求し、マーケティングに必要な機能をすべて揃えた、業界シェアNo.1のデータマーケティングクラウドシステムです。SQLを使わないノーコードタイプで、簡単にGUIでデータを扱える「データパレット」は、業界初のテクノロジーといわれています。
また、主な機能としてデータ統合やWeb接客、広告連携、LINEビジネスコネクトなどが実装されており、業種業態に合わせたテンプレートが豊富なので、初心者でもデータマーケティングを実現できます。
詳細はこちら:https://bdash-marketing.com/
Salesforce
株式会社セールスフォース・ドットコムが提供する、シェア率が世界最大のクラウド型顧客管理ツールです。特に、SFAツールとして人気が高い「Sales Cloud」には、顧客管理のほか、商品・契約・問い合わせの管理、売上予測など、営業の支援に役立つ機能が備わっています。
カスタマイズ性が高く、営業以外の分野でも幅広く活用できる上に、スマートフォンやタブレットでも操作が可能です。営業とカスタマーサポートを1つのアプリに集約しているので、スムーズに顧客満足度の向上を目指せるでしょう。
詳細はこちら:https://www.salesforce.com/jp/
eセールスマネージャー
5,500社以上の導入実績および95%の利用継続率という、圧倒的支持を誇るCRM・SFAツールです。営業のノウハウに精通しているプロの専門家が分析・設計・構築しているため、使いやすさや効果実感、システム満足度に高評価を得ています。
また、モバイルでの操作を重要視しているので、外出先やちょっとした合間に作業を行えることがメリットです。スケジュールや商談・顧客・企業情報、人脈チェック機能などを活用することで、迅速で正確な営業管理が叶うでしょう。サポート体制が充実しており、導入から運用までフォローアップしてくれます。
詳細はこちら:https://www.e-sales.jp/
Marketo
全世界5,000社以上の企業に選ばれている統合プラットフォームで、BtoBやBtoCなど企業規模問わず、幅広く採用されています。新規顧客の獲得からロイヤル顧客の定着までの、動向やプロセス、ニーズを可視化し、適切で効果的なパーソナライズやアプローチを自動化します。長期的で良好な顧客関係を築くのに欠かせないツールといえます。
SFAやCRMのほか、メール配信やチャット、企業データベースなど、さまざまな外部システムとの連携が可能な、高い拡張性を持っています。組織間のコミュニケーションや情報共有をサポートしてくれます。
詳細はこちら:https://jp.marketo.com/
まとめ
業務の効率化を促進する役割があるマーケティングツールには、マーケティング活動の仕組みを最適化するMAツールや、営業プロセスなどを管理して営業活動をサポートするSFAツール、顧客管理の面から顧客との関係性を構築するCRMツール、そしてBtoB企業にぴったりの戦略的マーケティング活動を行えるABMツールなどがあります。
マーケティングツールは、自社の営業活動に適したものを選ぶことが大切で、必要な機能を搭載したツールと組み合わせることも効果的です。統合プラットフォームの「Asana」を活用し、社内外との連携をスムーズにすることで、適切で効率的な営業活動を行えるようになるでしょう。
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