進捗管理とは?その方法と管理のポイントについて

 2021.03.09  2022.09.05

企業がプロジェクトを成功させるには、適切な進捗管理が欠かせません。プロジェクトを管理する担当者なら、進捗管理の重要性や目的についても正しく理解しておく必要があります。
本記事では、プロジェクトで重要な進捗管理の目的や重要性、管理のポイントなどを解説します。

プロジェクトで重要な進捗管理とは?その方法と管理のポイントについて

進捗管理とは

ビジネスにおける「進捗」とは、仕事の進み具合を指します。つまり進捗管理とは「仕事が当初の予定通り進んでいるか、問題なく捗っているか」を確認することです。

「プロジェクトにおける進捗管理」においては、プロジェクト単位で進捗状況を確認し、把握します。プロジェクトは事前に計画を練り、それに沿って進めるのが基本ですが、必ずしも計画通りに進むとは限りません。納入するはずだった部品の遅れや人材の流出など、さまざまなトラブルにより計画が崩れてしまう恐れまで生じるでしょう。

このような、当初の計画と実際の業務におけるずれを把握することも、進捗管理の目的です。状況を正確に把握するのみならず、必要に応じて問題を解決する手立ても考えます。

トラブルや人的ミスなどによる作業状況の変化は、あらゆるタイミングで発生する可能性があります。そのため、管理担当者はプロジェクトが完遂するまでのあいだ、定期的に進捗管理を続け、必要に応じて適切な対応を行わなければなりません。

プロジェクトにおける進捗管理の重要性

ビジネスでプロジェクトを成功へ導くには、進捗管理を正しく行う必要があります。当初の計画にずれが生じてしまうと、予定した日までに間に合わなくなり、自社に大きな損害を与えてしまう恐れがあるからです。損害自体は少なくとも、機会損失や取引先、クライアントからの信用失墜など、何かしらのダメージを負う可能性があります。

進行中のプロジェクトで管理が重要となるのは、スケジュールです。先述したように、何かしらの要因により計画が崩れると、本来の完了予定日に間に合いません。「現時点で、当初の予定とどれくらいずれているのか」「スケジュール調整は可能かどうか」などを適宜チェックします。

また、問題が発生しているのなら早期に発見し、しかるべき対応を取らねばなりません。問題を放置してしまうと、どんどん計画にずれが生じるばかりか、プロジェクトの存続自体が危うくなる恐れがあります。

優先度を可視化する意味でも管理は必要です。例えば、AとBとCの工程があり、それぞれが予定よりも遅れているとしましょう。このようなとき、どの工程を優先するかを判断しないと、いたずらに業務全体を遅らせてしまい、現場も混乱してしまう恐れがあります。現状把握で問題を抽出し、優先度を可視化しておけば、こうした事態を回避できるでしょう。

プロジェクトにおける進捗管理の方法

適切な管理の方法を理解すれば、スムーズにプロジェクトを成功へ導けます。管理方法を大きくステップへ分けると「現状の把握」「作業に関する見積もり」「計画との照らし合わせ」「問題の解決」となります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

現状の確認

まず行うべきは現状の確認です。プロジェクトの進み具合について、現状を把握しないことにはスケジュール調整なども実行不可能でしょう。「現状でどれくらい作業が進んでいるのか・完了までにどれくらいの作業が必要か」などを確認するプロセスです。

プロジェクトが遅れているのなら、何かしら問題が発生しているのかもしれません。問題の発生が確認できたなら、それがいったい何なのかを把握する必要があります。問題の根底がわからなければ、解決策を見出せないからです。

このプロセスでは、できるだけ詳細に現状把握をしなければなりません。さまざまなデータを照らし合わせ、可能なら数値で示しましょう。また、管理担当者が把握した状況を、プロジェクトチームのメンバーと共有することも大切です。

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作業に関する見積もり

正確に現状を掴んだあとは、作業に関する見積もりを出します。まずは、どのような作業が残っているのかを洗いだしましょう。残っている作業を明確にするだけでなく、「完了までにどのくらい時間がかかるのか・不足している要素は何か」なども洗い出さねばなりません。問題が生じているのなら、それも考慮しながら完了までの時間を見積もります。

プロジェクトの進行中には、さまざまな要因で予定が崩れる可能性もあります。そのため、完了までのあいだ、管理担当者は幾度となく作業に関する見積もりを修正することとなるでしょう。日々状況は変化し得るため、こまめな計画の見直しが求められます。

計画との照らし合わせ

プロジェクトは、打ち出した計画に沿って進めることが基本です。ただ実際は、計画にずれが生じてしまうことも珍しくありません。現状把握や作業量の見積もりをするにも、計画との照らし合わせが必要です。

計画と照らし合わせた結果、滞りなく進んでいるのなら問題はありません。計画通り、もしくは計画よりも早く作業が進んでいるのなら、問題ないと判断できます。一方、スケジュールに遅れが生じているのなら、原因を追及し改善策を講じなくてはなりません。

問題の解決

このプロセスでは、プロジェクトの進行に影響を与えている問題に対し、どうやって解決するかの具体案を模索します。最終的に目指すところは、計画通りにプロジェクトを終えることです。そのために必要な解決策を、多角的な視点から導き出します。

例えば、明らかに人員が足りない場合は、スタッフの追加を検討しなくてはなりません。このケースでも、「何人投入すれば、当初の計画通りに進められるか」を計算し、その上で人材を投入します。

予算が足りない場合は、上層部へ掛け合い、追加予算を打診する必要もあるでしょう。この場合も、「具体的にどれくらいのコストを追加投入する必要があるか」を数値として導出した上で報告しましょう。

プロジェクトの規模が大きくなればなるほど、さまざまな問題が発生します。小さな問題を放置してしまえば、後々どんどんトラブルが膨らみ、対応不可能な状況へも陥りかねません。些細なトラブルであっても、早い段階でひとつずつ解決しておくようにしましょう。

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プロジェクトにおける進捗管理のポイント

正しい管理方法を理解できても、実際に実践するとなるとスムーズにいかない可能性があります。そこで、ここではプロジェクトにおける管理のポイントを、いくつかピックアップしました。以下のポイントを参考にしつつ、着実に管理能率を上げていきましょう。

管理手法の検討

作業の進み具合を管理する方法はいくつかあります。よく知られるものでは、「ガントチャート」や「カンバン方式」などが挙げられます。それぞれに特徴があるため、取り組みやすいものを選んで試してみましょう。

ガントチャートは、工程管理で用いられる表の一種です。グラフによりタスクを可視化するため、一目で進捗状況を確認できるというメリットがあります。

カンバン方式は、もともとトヨタ自動車が生産管理のために考え出した方法です。個人のタスクをチームで共有でき、なおかつシンプルな方式であるため取り組みやすいのが特徴です。

また、古くから用いられてきた方法として「日報」が挙げられます。工程の進行を確認可能なだけでなく、その日あったことを振り返る、社員や担当者たちにとってのメモ帳としても利用できます。アナログな方法ですが、情報共有もしやすいため、今日でも日報を活用している企業は少なくありません。

進捗確認の定期化

プロジェクトの進み具合や生じている問題などは、チームで共有すべき情報です。チームで完遂に向けて行動しているため、情報共有を怠ってしまうとチーム全体のモチベーション低下にもつながりかねません。

対策としては、定期的なミーティングを習慣化することが有効です。メンバー同士での意見交換を積極的に行う会議にし、有意義な時間としましょう。プロジェクトの規模に応じて工程表と照らし合わせた上で、適切と考えられるスパンで定期的な情報共有の場を設けてください。

進捗率ルールの策定

より精度の高い管理を行うため、進捗率ルールを策定しましょう。作業の進み具合を数値化できれば、高精度な管理が可能です。数値化するための判断基準は、目で確認できる生産物が適しています。

例えば、ボルトを100本製造するタスクなら、30本完成すると30%の進捗率です。プロジェクトの内容によっては、数値化が難しいケースもあるでしょう。しかし工夫次第で可能になるかもしれません。ウェブサイト作成なら「ページ数」・動画コンテンツ作成なら「デュレーション」、など、業務に応じて何かしら数値化できる基準を見つけましょう。

チームの理解

プロジェクトを成功させるには、チームメンバー全員の協力が欠かせません。滞りなく作業を進めるためにも、管理者はメンバー一人ひとりの特性を理解し、チーム内の雰囲気改善に常に取り組む必要があるでしょう。

単に厳しく管理するだけでは、誰もついてきてくれないかもしれません。チームの雰囲気が悪くなれば、チームワークの乱れ・個々のモチベーション低下などを引き起こし、結果的に作業が大幅に遅れてしまう恐れもあります。

スムーズな進捗管理と、プロジェクトを無事成功へ導くためにも、チーム内のよい雰囲気づくりや信頼関係の構築を重視しましょう。

ツールの活用

アナログな方法でも管理は可能ですが、効率を求めるなら、ITツールの導入をおすすめします。ツールを導入すれば、タスクや工程を容易に可視化し、効率的な管理ができるようになります。

現在では、プロジェクト管理に役立つさまざまなツールがリリースされており、それぞれ特徴や費用などが異なります。機能・操作性・費用などを比較しつつ、自社にマッチしたものを選びましょう。

おすすめツールのひとつとして、「Asana」が挙げられます。ワークマネジメントツールの一種で、さまざまなツールとの連携も可能です。チャートでチームの進捗をリアルタイムで確認でき、情報共有も容易です。プロジェクト管理をより効率的かつ簡単にしてくれるでしょう。

Asanaなら、目標達成までの優先順位も設定でき、スケジュール通りの進行が可能です。実績も豊富で、「NIKKEI」や「ANA」、「Softbank」など名だたる企業にも導入されています。現在もっとも信頼されているプロジェクト管理ツールの1つと言えるでしょう。試用期間も設定されており、無料で多くの機能をテスト可能です。この機にぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

まとめ

プロジェクトを成功させるためにも、進捗管理の重要性を理解し、正しい手法で実践しなくてはなりません。ここでお伝えした方法やポイントを踏まえつつ、プロジェクト管理を進めてみましょう。

また、最後にお伝えしたようにITツールを導入すれば、進捗管理の効率化が可能です。特に、Asanaは1つのプラットフォームで、多彩な他ツールとのコラボレーションまで実現し、あらゆる業種に適した進捗管理を行えます。ほかのツールとも比較しつつ、気になったらまずは試用してみましょう。

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