コミュニケーションツールとしてチャットツールを導入する企業は多くありますが、その使い方によっては生産性を落としてしまう場合もあるのです。以下では、チャットツールやコラボレーションツールが生産性を低下させる原因とその対策を紹介します。これらのツールを導入予定の企業や、導入済みで生産性について課題を抱えている企業は、参考にしてください。
チャットツール・コラボレーションツールが生産性を低下させる原因とは
従来のコミュニケーションツールとしてはメールが一般的でしたが、現在ではより気軽に使えるチャットを導入する企業が増えています。
しかし、業務効率向上のために導入したチャットツールやコラボレーションツールによって、反対に効率・生産性が低下してしまうケースもあることを理解しなければなりません。これらが企業の生産性を低下させる主な原因として、「情報過多」と「注意力・集中力低下」の2点が考えられます。
チャットツール・コラボレーションツールの活用によって、提供される情報量が増加し、それに伴って確認すべき情報も増加。各従業員がそれらの確認に多くの時間を割くことになってしまうのです。
また、ほとんどのチャットツールではメッセージを受信すると通知が来ます。従業員がその度に反射的に反応してしまうと、集中が途切れて作業進行のペースも遅くなってしまいます。このように、ツール導入は、企業全体の生産性低下につながる恐れも含んでいるのです。
チャットツール・コラボレーションツールによる生産性低下への対策
では、これらのツールを活用しながらも、生産性の低下を防ぐにはどのような対策が必要となるのでしょうか。ここでは「マルチタスクの見直し」「使い方の工夫」「ツールの選択」の3つの解決策を紹介します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
マルチタスクの見直し
マルチタスクとは、もともとコンピューター用語として「複数の処理を同時に行う」という意味で使われていました。しかし現在では、ビジネス用語として「複数の作業・タスクを同時に行う」という意味で使われるのが一般的です。
このような意味として捉えてみると、業界・業種を問わず、マルチタスクを行っている方が多いことに気が付くのではないでしょうか。
マルチタスクは同時に複数の作業を進められるため、一見効率がよいと感じるかもしれません。しかし生産性という観点で考えると、一概にはよい効果を期待できません。これは作業の切り替えに時間がかかったり、集中が途切れてしまったりすることに起因します。
一般に、「1人の従業員は、1つの作業に取り組くむほうが、集中力は上がる」とされているため、生産性向上という観点からは、こちらのシンプルタスクのほうがよい効果が期待できるのです。
「自社はむやみにマルチタスク体制を敷いているかもしれない」と思ったら、その状況を一度見直して、シングルタスクとなるよう改善を試みてください。「作業を進行しながらチャットに参加しない」「同時に複数のチャットに参加しない」など、簡単にできることもありますので、意識して取り組んでみましょう。
使い方の工夫
従業員たちは、チャットを確認する頻度が高ければ高いほど、集中力はそがれてしまいます。そのため、「例えば1時間に1回または2時間に1回」というように、確認ペースをルール化して提示しておくとよいでしょう。
また必要に応じて、通知をオフに設定してもらうことも有効です。どうしても、通知が来ると反射的に反応してしまい、メッセージを開かなかったとしても集中力がその度に途切れてしまう従業員もいることでしょう。「何度も通知が来て作業に集中できない」という人には、通知を切ってもらいましょう。
そのほかにも、自分の業務に必要のない内容であれば会話に参加しない、雑談をしない、会話を打ち切るメッセージを送信するなど、チャットを利用する上でのちょっとした工夫を定めることで、作業の生産性低下を防げます。
受け取ったメッセージは「重要な情報あるいは緊急性の高い内容なのか」「後回しにしてもよい内容か」「自分には関係のない情報か」。従業員一人ひとりに、そういった判断を習慣化してもらい、集中力が散漫しないよう意識してもらうことが重要です。
ツールの選択
企業のコミュニケーションツールとして使えるチャットツールやコラボレーションツールは多種多様で、多くのサービスが存在しています。そのためツールの選択が非常に重要です。使いやすさや便利さだけを追い求めるのではなく、生産性向上という観点でもツールを探してみましょう。
例えば、自分の作業が落ち着いたタイミングでメッセージを確認できるツールや、チームとしての連携機能が優れているツールなどを検討してみてはいかがでしょうか。
働く従業員が情報過多にならないように、または注意力や集中力が散漫しないように適切なツールを選択し、企業全体の生産性向上に努めましょう。
まとめ
「Asana」はコミュニケーションツールとしての側面を持ちながら、GmailやSlackなどのツールとの連携機能もあります。チーム全体の業務を一元管理すること・適切なタイミングで適切な情報を伝達すること、などがスマートに実現します。
コミュニケーションツールの活用を検討している企業や生産性に課題を抱える企業は、ぜひAsanaの導入を検討してみましょう。本記事で解説した点に気をつけて、生産性低下を招かないようにしつつ、Asanaの利点を積極的に活かしてみてください。
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