社内外の情報共有にメールを使用する企業は多く、この傾向は数十年前から変わっていません。確かにメールは、どのような業種、業態、そして個人においても一般化しており便利であることは間違いありません。しかしながら、現実問題としてメールには多くの課題があり、それによりトラブルが発生することも多いのではないでしょうか。仕事におけるメールの課題とは何か?今、改めて考えるべきメールの意義や課題について提起していきます。
メールが抱える8つの課題
課題1. 重要な情報が埋もれてしまう
ビジネスパーソンが1日のうちに受信するメールの平均数は34.3通ということが、一般社団法人日本ビジネスメール協会が実施した「ビジネスメール実態調査2018」で明らかになっています。役職が高くなるほど増加傾向にあり、1日に100通以上のメールを受信する方もいらっしゃるでしょう。
自身を振り返ってみても、特にプロジェクトが佳境段階に入った場合などにおいては進捗確認や情報共有、そして各種変更事項など大量のメールが飛び交うようになります。そのメールは、直接的な宛先(To)として指定されているメールもあれば、CCによって受信したメールも存在します。そしてビジネスにおける重要な情報の大半が膨大なメールの中に埋もれてしまい、必要な情報を探し出すのに苦労しているのです。中には過去のメールを紐解くなどの作業が発生してしまい作業効率を悪化させてしまいます。
課題2. 関係者への引き継ぎが難しい
大半のメールは「その重要性がわかりづらい」というのが大きな問題です。メールを送信する人によってはすべてのメールに重要フラグを設定する人もいますし、タイトルに必ず「重要」と記載する人もいます。また、メールのやり取りを繰り返していく中で本題から逸脱した議論が繰り返されるメールも多く、重要性を理解できるのは本人のみです。そのためプロジェクトを関係者へ引き継ぐ際に適切に情報を引き継げないケースが多々発生します。引き継ぎに十分な時間をかけたつもりが、顧客やメンバーからの質問に応えられなかったという経験はないでしょうか?
課題3. 会話の経緯を追いにくい
メールを通じて議論が繰り返される中で、会話の経緯を追うことが極めて難しいという現象が起きます。あの案件はなぜ決まったのか?という情報を得ようとしてキーワード検索を実行しても、キーワードと本文がマッチせず、かろうじてメールを絞り込んでも「Re:Re:Re:‥」と繰り返しているメールを前に、そこから必要な情報だけを抽出するのは至難の技です。
当然、情報を探すだけで膨大な時間を費やしてしまいます。特に危ないのはグループディスカッションがメールで行われる場合です。5人の関係者が5回ずつ発言すれば、それだけでメールの件数は25件に上り、会話の流れを追うことも困難です。
課題4. 情報が整理できない
メールにおける情報を整理するためには、メンバー1人1人がフォルダ分けや割り振り設定などを行い、自分に必要なメールだけを確実に仕分ける必要があります。しかしその作業も容易ではありませんし、パソコン操作が苦手な方ならばその設定だけで1時間以上の時間を費やしてしまい、間接作業を必要以上に増やすことになります。
プロジェクトを円滑に進めるにはメンバー全員のITリテラシーに関係なく情報が整理できる環境を整えることが重要なのですが、メールはその点で大変不利な情報共有ツールだと言えるでしょう。
課題5. 情報の集計ができない
メールは関係者全員に一斉送信できるというメリットがあります。情報共有を促進する上でこれ以上の機能はないと思われますが、情報の集計に苦労することが大きな問題です。
たとえば複数人のグループで1つのプロジェクトをこなしている場合、それぞれの進捗をメールで確認したとします。おそらく担当者はこのメールに対して、進捗状況を報告することになりますが、大変なのは返答の受信後です。スケジュールを管理する上長などはメールを1通ずつ確認し集計する必要あります。単純に進捗を取るだけならまだ良いのですが、数日間にわたって行われるプロジェクトでは、これらの状況確認を複数日行う必要あります。たった一つの情報を取得し、集計するだけなのにあまりに負担の大きな作業となってしまうのです。
課題6. 送信したメールは取り消せない
メールを送信した直後に不適切な内容が含まれていたことに気付いても、後の祭りでしょう。メールは誤送信を取り消すことができません。社内で誤送信が起きてしまったのならば内々にことを済ませられますが、顧客企業や取引先にメールを誤送信してしまった場合は取り返しのつかない事態を招きます。誤送信を防ぐために宛先や内容を何度も確認するのが有効ですが、メールに必要以上の時間をかけると生産性が著しく低下します。
課題7. 容量が足りない
1つあたり10MBのサイズのファイルを社員200名に送信すると、メールサーバーで一時的に2GBものファイルが作成されます。これによりメールボックスの容量があっという間に数GBに上り、リソースを消費してしまうケースが多々あります。サーバーリソースを多く消費するとシステムパフォーマンスにも影響することから、添付ファイルなどの容量を制限している企業が大半でしょう。しかしそれでは、情報伝達の利便性が失われてしまう結果になります。
課題8.いつまでに、誰が、何を、が不明確であり進捗もわからない
仕事の基本は、担当する作業を明確に割り振ることです。一般的にプロジェクトはタスク単位に切り分けられます。そして、このタスクはいつまでに、誰が担当し、何をするのかが属性として存在します。また、上長はこれらの進捗を確認する必要もあります。多くの場合、これらの情報が明確化されるのは何度もメールをやりとりした後か、会議を実施した後でしょう。おそらくこれらの情報はメールボックスの中で散財しており、仕事を管理することが困難になりがちです。また、メールでタスクを管理する場合には、進捗確認がメールで行うため上司は気づけば良いのですが忘れてしまうこともあるかもしれません。このように一般的には仕事の管理にはメールは向いていないと言えるでしょう。
メールではできない仕事のやりとりを効率管理するAsana
仕事におけるメールの課題を改めて確認しますと、社内外の情報共有を阻む問題がいくつも隠れていることがわかります。これらの課題を解決するソリューションが仕事管理ツールの導入です。個人・チーム・組織の仕事やプロジェクト、タスク、としてコミュニケーションをオンラインで一元化できるツール「Asana」をご存知でしょうか。
AsanaはGoogleやFacebookなどの世界的なテクノロジー企業が採用しているプロジェクト管理ツールとして有名です。仕事に必要なコミュニケーションを一元化できるのが最大のメリットです。タスクごとのメッセージのやり取りもファイルの共有も、タスク進捗管理も全てがそれぞれに最適化されたインターフェースによって実行できます。メールという非効率的な情報伝達ツールから脱却し、極めて効率的な情報共有を実現できるのです。
また、Asanaは社内メンバーだけでなく社外関係者をゲストとして招いてコミュニケーションをとることも可能です。プロジェクトごとに社外関係者と情報共有するためのスペースを設け、さらにゲストを管理することでセキュリティ強化を行えます。もちろん、iOSおよびAndroidを搭載したモバイルにも対応しているため、ビジネス上のあらゆるコミュニケーションを効率化します。メールは多くのビジネスパーソンが慣れ親しんだ情報伝達ツールですが、仕事を行う上で多くの問題が潜んでいることも事実です。皆さんの職場ではいかがでしょうか?メールに非効率性を感じているのであれば、Asanaの利用をぜひご検討ください。
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