近年のコロナ禍や働き方改革の推進により、テレワークを導入する企業が増加しました。それに伴い、コミュニケーションの取り方も以前から変化しています。本記事では、テレワーク環境下やプロジェクトの推進において、社外の人と円滑にコミュニケーションを取る方法や、おすすめの便利ツールについて解説します。
テレワークが広まってから社外とのコミュニケーションの取り方は複雑化している
2019年に発生した新型コロナウイルスの猛威は、人々の暮らしだけでなく、ビジネスの世界にも大きな影響を与えました。感染リスクを軽減するため、多くの企業がテレワークを導入したことで、従来のように社外とコミュニケーションを取りにくい状況に陥ってしまったのです。
従来なら、取引先に訪問して商談をもちかけることも可能でしたが、近年はそれも難しくなっています。感染リスクを考え、訪問を断る企業も少なくありません。また、取引先へ電話やメールをしても、担当者がテレワークに移行しており、これまでのようなコミュニケーションが取れない、といったケースも多く見られます。
さらに、接待や飲み会などを控える企業も続出しており、社外とのコミュニケーションはますます難しくなっています。このような状況だからこそ、企業はどのように社外とコミュニケーションを取るべきかを考えなくてはいけません。
社外の人とコミュニケーションを円滑にとる4つの方法
従来のようなやり取りが難しくなった昨今、どういった方法で社外の人とコミュニケーションを取ればよいのでしょうか。主な方法としては、「デジタル商談」「チャット」「ウェビナー」「社内プラットフォームへの招待」などが挙げられます。
方法①:デジタル商談(オンラインミーティング)
「オンラインミーティング」とも呼ばれ、インターネット回線を介してオンライン上でやり取りする手法です。デジタル商談であれば、担当者は拠点を動かずにやり取りでき、訪問できない取引先や遠方の顧客ともコミュニケーションを取れます。
「Zoom」「Microsoft Teams」「Web会議システム」などを導入すれば、デジタル商談が可能です。また「bellFace」のように、オンライン商談に特化したツールもあるため、併せて検討してみましょう。
デジタル商談なら、実際に顔を合わさずとも、音声と映像を用いてやり取りできるため、対面に近い感覚で商談を進められます。相手のもとに足を運ぶ必要がないため、時間や費用を節約できるのもメリットといえるでしょう。
方法②:チャット
チャットとは、短文テキストでやり取りを行う手法です。ビジネスチャットツールを用いるケースが一般的ですが、連絡先を知っている取引先の担当者と「LINE」を用いてやり取りする方もいます。
リアルタイムで、テンポのよいやり取りを行えるのが特徴です。メールよりも速くメッセージが届き、相手が内容を読んだかどうかも確認できます。頻繁かつ1回に何度もやり取りをするような相手に対しては、チャットがおすすめです。
近年ではTeamsや「Slack」を活用する企業が増えており、チャットは身近な存在になりました。そのため本格的に導入しても、問題なく運用を開始できるでしょう。また、メールでよくある定型の挨拶などが不要なので、スムーズなコミュニケーションが実現するのもメリットです。
方法③:ウェビナー
ウェビナーとは、「ウェブ」と「セミナー」を融合させた造語で、ウェブ上で開催するセミナーを指します。Zoomのようなツールや、「V-CUBEセミナー」といったサービスを利用して、ウェビナーを開催できます。
なお、Web会議とウェビナーはしばしば混同されがちですが、前者は双方向でのやり取りを目的とする一方、後者は主催者から参加者へ一方的にメッセージを伝えるために開催されることがほとんどです。
通常、セミナーを開催するには、スペースを確保しなくてはなりません。一方、ウェビナーであれば物理的なスペースが不要で、コストを抑えられます。自身はもちろん、社外の方も会場に移動する手間がかからないため、双方にとってメリットのあるコミュニケーション手法といえるでしょう。
方法④:社内のプラットフォームに招待する
社内プラットフォームとしてTeamsを利用しているのなら、社外の方を招待してやり取りができます。チャットルームを用意して招待すれば、チャットでリアルタイムな交流を図れるため、メールや電話よりもスムーズにコミュニケーションを取れます。
また「Asana」も、社外の方とコミュニケーションを取るのに適したツールです。Asanaなら、やり取りしたい社外の方がAsanaユーザーでなくても、ゲストとして招待し会話できます。プロジェクト内容やタスクなど、ツールで管理している内容を共有できるため、スムーズに話し合いを進められるでしょう。
ちなみに、Asanaはワークマネジメントツールとして高い知名度を誇り、機能も充実しています。タスク管理やプロジェクト管理、コミュニケーション機能、ワークフロー作成など、業務効率化に役立つあらゆる機能が実装されています。
社外とのコミュニケーションで使えるおすすめツール3選
近年では、さまざまなビジネスツールがリリースされており、社外とのコミュニケーションに役立つものもたくさんあります。ここでは、その中でも特におすすめできるツールを3つピックアップしてご紹介します。
おすすめ①:Zoom
ZoomはWeb会議システムのトップシェアであり、Web会議やチャット、ウェビナーといった、社外とのコミュニケーションを円滑にできるさまざまな機能が備わっています。新型コロナウイルスの影響で、多くの企業がテレワークを導入し始めたころから、大きく注目されるようになりました。
無料版・有料版の2種類が提供されており、無料版でも同時接続人数は最大100名と、ほかのWeb会議ツールと比べて多いのが特徴です。ただし、無料版は利用時間に制限があるため注意してください。本格的にビジネスで利用するのなら、有料版を検討することをおすすめします。総じて、オンラインでのミーティングはもちろん、ウェビナーにも適したツールといえるでしょう。
詳細はこちら:https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/
おすすめ②:Asana
Asanaは、業務効率化や生産性の向上に役立つワークマネジメントツールです。Asanaユーザーでない社外の方もゲストとして招待でき、ツール上で扱っているさまざまな情報を共有できます。
社外の方と共同でプロジェクトを進めるようなケースにおいて、Asanaは強力な武器となってくれるでしょう。プロジェクトやタスクの内容、進捗状況などの情報を共有できるため、プロジェクトを成功へ近づけてくれるでしょう。
また、プロジェクト全体や個々のタスク管理も可能です。視認性のよいプラットフォームが特徴で、タスクの進捗状況をリアルタイムに把握できるため、マネジメントの負担軽減にも寄与します。さらにコミュニケーション機能を用いれば、チームメンバーとスムーズにやり取りを行えます。
詳細はこちら:https://asana.com/
無料トライアルはこちら:https://www.work-management.jp/trial
おすすめ③:Chatwork
「Chatwork」は、国内利用者数No.1を誇るビジネスチャットツールです。パソコンだけでなくスマートフォンやタブレット端末など、さまざまなデバイスで利用できます。
作成したグループ内でやり取りを行えるため、社外の方を交えてプロジェクトを進行するようなシーンでおすすめです。マンツーマンでのやり取りも可能で、ファイルのアップロードや共有も行えます。また、タスクを設定するとわかりやすく表示されるため、やり取りの内容とともにタスク管理もできるのが特徴です。
有料版・無料版の2種類が提供されていますが、作成できるグループの数に違いがある程度で、ほかにこれといって大きな差はありません。無料プランでは計7つまでのグループしか作成できませんが、7つまでのグループで済む場合は、基本的に無料版でも問題ないでしょう。
詳細はこちら:https://go.chatwork.com/ja/
まとめ
今後、ますますテレワークを導入する企業は増えると考えられます。その際、社外の方とのコミュニケーションはさらに取りにくくなると考えられるため、企業は対策を考えなくてはなりません。デジタル商談やチャット、ウェビナー、社内プラットフォームへの招待などで、社外の方との円滑なコミュニケーションを実現できます。今回ご紹介したように、現在ではスムーズなやり取りをサポートしてくれるツールも提供されているので、併せて検討してみてください。
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